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『……つっかれた』
休憩も含めてバイクを走らせること10時間、自分でも馬鹿なことしたなと思っているけどやっと目的地の近くまで到着した
『校舎おっきーな』
中までバイクを進める、流石に色んな人にガン見されたけど父の言うことなのでね、大丈夫。
ちゃんと言われた通りにバイクを駐車して今度は体育館を探す。
動きやすいようにラクな格好で来たからもう私は注目の的だ、早く知り合いを見つけたいのだけれど中々そうもいかずにオロオロしていた。
「……あの、」
『はっ、ハイ！！』
「どっか用事？転校生？」
『転校生では無いですけど、その、体育館に用事があって…』
坊主頭が特徴的な長身の男の人、多分三井さんぐらいあるかな
凄く優しくて自分も体育館に行くところだから一緒に行こうと言ってくれた。
私は私で、まだ人間(特に同年代の男子)皆大丈夫という訳でもなく少しかたくなってしまったがそれについても特に触れることなくそっとしておいてくれて有難かった。
「体育館にどんな用事なの？」
『あー、えと、父と幼なじみが居るはずなんです。
久しぶりに会いに来いと言われたので今日はここまで来たんですけど』
「へぇ、そうなんだ。
幼なじみって何年の奴？」
『2年です！私と同い年の騒がしいヤツですよ』
「2年か…俺の後輩にも騒がしいヤツがいるな。」
『もしかして同じ人だったりして！』
そう笑いながら歩く道は、不思議と心地よかった。
体育館の前まで到着すると既に中にいた人と交代して別の坊主頭の人に引き継がれた。
「名前は？」
『湊Aです』
次に私の相手をしてくれているのは河田と呼ばれるさっきの人よりも更に10センチほど背の高い人
あれ、でも雑誌で見たことあるぞ、この人。
河田「てことは、コーチの娘か？」
『ハイ』
河田「そうか、ならもう少し待ってれば来るんでねえか」
『じゃあ、待ってます』
そうして待つこと10分、さっき私をここまで送ってくれた人も着替えて体育館に入りアップをしている。
「もっ、も、もしかして！！！」
そんなうるさい声と共に身体に重たい衝撃
「Aっ！？！！！」
『おーもーいーーっ！！
抱きつくな、あんた自分の身長いくつだと思ってんの！』
「か……髪切ってる、なんで…」
「おぉ、来てたか。
久しぶりだなぁ、A」
『久しぶり父さん、それに、栄治も。』
2人との再会、私を送った松本さんはめちゃめちゃ驚いていた。
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作者名：HAL | 作成日時：2023年2月3日 2時
