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ピッ
『オフェンスチャージング、10番!』
清田「なぬっ!?!?」
牧「がっつき過ぎだ、清田。」
想像していた通りと言えばその通りなのだけれど、やはり海南のゲームは無駄がない。
当たり前のように選手一人一人が良い動きをしていて、隙を見つけたと思っても次の瞬間には別の選手が補っていて、その隙をつくことすら一苦労だろう。
私は
パスン
『ぁ……』
綺麗なフォームから放たれたスリーポイントシュート。
誰かと重なったとか言う訳では無いけど、それはもう私の理想とするフォーム、位置、ジャンプの高さ、そして軌道。
清田「神さんナイッシュー!!!!」
『……キレー』
その呟きは誰に聞こえるわけでもなく、また試合は動きだした。
「今日は一段と皆の動きがよいなぁ。」
目の前のゲームに夢中になっていた(というか審判なのでしっかり見ていないといけないのだが)私は、後ろに立った人物に全く気付かなかった。
ピ
『わ、っ、!?!!?
びっ…ビックリした………』
牧「どうした、ファールか?」
私の笛の音に対してだろうか、驚いたのと同時に息が入ってしまったのだと説明した。ファールとかではない。
高頭「オマエもしかして湊の娘か?
髪切ったから全く分からなかったが」
清田「あ、カントク」
『湊Aです、お久しぶりです高頭さん』
軽くお辞儀をしてご挨拶、何年か前にここへ来た時も高頭さんとお話したことがある。
海南に入らないか、と言われたほどだ。
高頭「なるほどな、だから今日は動きが良いのか!
よし、オマエも入ってこい湊、特別に審判は変わってやろう。」
『わっ、分かりました…!』
そうして私もゲームに混ぜてもらうことになる、牧さん敵にいるし勝てる気はしないけど、うん、何とか楽しんでこよう。
清田「やった!Aサン同じチームだ!!」
一方でこちらは神くん、ノブナガくん率いるスタメンが3人のチーム。
それでも向こうにはスタメンが2人、そのうちの1人は牧さんだ。
『(いいものを持って帰ってやる)』
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作者名:HAL | 作成日時:2023年2月3日 2時