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水戸「ヤなこと思い出させるようで悪いけど、」
『うん。』
洋平クンは、少し言葉を探しているみたいだった。
多分私の傷付きにくい言葉を選んでいるんだろう、この子はこんな見た目でケンカも強いらしいけれど、しっかり芯を持っているしそれに加えてどこまでも優しい。
『洋平クンは優しいね。』
水戸「そ？
………んー、ショージキまだ聞くのは早いかと思っていたんだけど、Aサンの事襲った奴らってさ、どれ？」
今日の不良の中にいた、と言ったからなのか事件の核心をつく質問。
みんなが私のことを思ってか、事件が起こったあとからその話題は私に対してハッキリと挙げられたことは無かった。
良く思い出すんだ、私のためにも、私のことを思ってくれる人の為にも。
『うんとね……』
あの時のことを思い出す、あの日何があったのか。
『……三井サンを襲ってたウチのひとり、ボーダーのシャツを着ている人は見覚えがあったよ』
「あの野郎か……」
『でもね、三井サンと一緒に襲われてた人も、どちらかというと見覚えがあるの。』
水戸「三井サンと一緒に襲われてた…？」
『あの、タンクトップの………ひと。』
水戸「………」
洋平クンは記憶を辿っているようだった。
そうして、思い当たる人物を頭の中で見つけたのか納得したような声を捻り出した。
『でもね……』
「ん？」
『私のことを……その、なんて言えばいーだろ、』
水戸「うーん……
服を脱がせたり、その先をしたり…ってこと？」
『……そう。
その人は昨日のあの中にはいなくて、』
水戸「結局今まで聞けなかったけど、それをAセンパイにしたのって何人なの？」
『ひとり……』
水戸「1人、かぁ……」
『洋平クン、？
心当たりとか、もしかしてあるの…？』
きっとあるんだろう。
彼の中では、色んなことが一本の線となっているハズだ
水戸「まだ確証がある訳じゃないんだ。
だからAセンパイはもう少し待ってて？」
『ん、わかった。』
その日に話した大事なことはそれぐらい。
それから晩御飯を振る舞って洋平クンを見送った。
家の方まで送るよ、と言ったけれどダメと言われ渋々お見送りは玄関まで。
水戸「翔陽戦は俺たちも応援しに行くからさ、頑張ってね」
『うん、いつもありがとうね。』
そうして運命の翔陽戦まで、あと一日。
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HAL(プロフ) - ネコさん» ネコさんありがとうございます…、気づいた時めちゃ声出ました、、音で覚えてちゃ行けないですね……！！！ (2023年1月28日 14時) (
レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - いつも楽しく読ませてもらっています。面白いです、藤真さんのまは、真じゃないでしょうか？間になっていますよ。更新楽しみにしています。 (2023年1月28日 11時) (レス) id: 424c5bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HAL | 作成日時：2023年1月21日 19時
