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宮城「で、話って何なんスカ。
オレ早く体育館行きたいんですけど」
あれから三井は、宮城に"話がある"と言って部室に少したまっていた。
その三井はというもの、難しい顔をして中々話出そうとはしなかった。
三井「悪い、どこから聞けばいいか、いざ聞こうとすると思い浮かばなくてな。」
宮城「なんスかそれ、アンタらしくもねえ」
"「三井サンが俺に聞きたいことって、Aのこと?」"
ガタリ、と音がしたがそれはきっと立て付けの悪い扉せいだろう。
花道がバスケ部に入部する際、何度も鍵が壊されたと言っていたからその名残でドアの立て付けごと悪くなってしまったのだ。
三井「そうだ。」
宮城「んー、ショージキこの事は周りにベラベラと話すもんじゃねえしな」
三井「頼む、この通りだ。」
そういう三井は、宮城に対して深々と頭を下げていた。
以前から何となく感じていた彼女の違和感について、本人やアヤコに聞けるような雰囲気もなく、自分が聞けるのはオマエだけなんだ。といつもの三井からは想像もつかない姿なもんで思わず笑っていた。
三井「わっ、笑うなよ!」
宮城「おもしろくて、つい
そこまで言うなら、俺が聞いたことを話します。
ただ、A本人には絶対に言わないでくださいね。」
三井「それは承知の上だ。」
それから宮城は、以前自分が流川とともに彩子から聞いた話を三井にもした。
段々険しくなる表情、それは宮城も同じだった。
宮城「……とまあ、こーゆーワケでAは何ヶ月か部活はおろか学校にすら顔出さなかったって聞いてる。
それに、人と会うのだってまだ慣れてねえハズだから、あんまりムリはさせたくない。
過度なスキンシップ、ボディタッチは厳禁ですからね」
三井「………あぁ、そうする。」
宮城「っし、着替えも終えたし体育館行くとすっかな。
先行ってますねー」
三井「あぁ、すぐ向かうよ。」
宮城がいなくなり部室には三井1人となった。
三井「俺が前に会った時は、もっと髪が長かったような気がするよな…………」
その瞳が何を写しているのか、Aの話を聞いてその頭の中ではどんな事を考えていたのか。本人以外には知る由もなかった。
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HAL(プロフ) - ネコさん» ネコさんありがとうございます…、気づいた時めちゃ声出ました、、音で覚えてちゃ行けないですね……!!! (2023年1月28日 14時) (レス) id: dd7884e58b (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - いつも楽しく読ませてもらっています。面白いです、藤真さんのまは、真じゃないでしょうか?間になっていますよ。更新楽しみにしています。 (2023年1月28日 11時) (レス) id: 424c5bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:HAL | 作成日時:2023年1月21日 19時