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一課の刑事や公安の捜査官が来ないうちに、彼の周りを調べた。




ひとつ、遺体のポケットの中に入っていたパネル

それは発信機の居場所を表示する機器だった











『(なるほど、やっぱり私をおびき出そうってことね。

と、言うことは私が公安であることが向こうにバレたのか。)』







ギリ


到底許すことは出来ない。

















それからは誰にも行き先を告げずに単独行動を取った。



『……』




この状況では、最早誰が組織に通じているのかなんて分からないから








逮捕したはずの人間が遺体となって発見された倉庫からそんなに遠くない場所だった。

『GPSの表す位置だと、ここのは…ず、』



ツンと鼻をつく臭い、私はそれを知っている

いつだってその香りは、絶望を運んでくる




少し開いた倉庫のドアから明かりがこぼれているのが見えた。

この嫌な匂いはきっとそこからだろう。













ガラ

恐る恐る、その重たい扉に手を掛ける





『(私は、いつからこんなに怖がりになったんだろう。
全く情けない)』


力の限りに扉を開いた。

あぁ、やっぱり嫌な血の匂いのもとはここだったか。

















「随分と、遅かったじゃないか。」



"それ"を行ったであろう人物が奥から出てきた








カラン

「キミがまさか公安だったとはね。
タイプだったのに、残念」





息が詰まった。

呼吸の仕方を忘れた、どうすれば息が吸える?




『な…んで、?』




二週目の人生で、初めての心からの絶望




頼むから、嘘って言ってよ





『ねぇ、この刑事は、貴方が…?』



言葉にすら詰まる



「あぁ。」









『何のために』



「フフ、そんなこと聞くなよ。


オレに聞かなくたって分かってるくせにさ」









『どうしてっ!!!!』


「キミが怪しいから、だよ

上からの命令さ、君ぐらいの人間になると周りを巻き込むしかないだろ」






『うそ、…だよね?』


「これを見て、まだ嘘だと思うのか?」









「ホラ、これが彼女の警察手帳だよ。

顔は潰れちゃってもう分からないからさ、その代わりに警察手帳(コレ)は汚れないようにしておいたんだ。



すり替えなんてしてない、それは君が一番分かるだろ?」





『この子を巻き込む必要なんてなかった!!
どうして関係ない人間まで巻き込むの!!!』




「キミと関わった時点で、その人間はもう関係者だ。」





どうしてなの?


教えてよ、景光

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霜月千(プロフ) - まさかの展開で心臓バクバクで夜しか眠れません…更新楽しみにして待ってます‼︎これからも頑張ってください‼︎ (2022年7月16日 14時) (レス) @page12 id: daaa59ce20 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HAL | 作成日時:2022年7月3日 2時

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