両片思い 2 【東京卍リベンジャーズ】 (ページ11)

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松野「場地さんは、笑ってなかった。」

そうだよ、なんで気付かなかったんだだろう。

今までずっと見ていたはずだ。

初めて私と会った時も
千冬を助けた時も
8.3抗争でお兄ちゃんを守っていた時も

全部笑っていた。

辛くないはずなんてないんだ。

だって、あんなにたくさんの時を過ごしてきたんだよ、千冬と場地くんは。

あぁ、あの時の顔、辛そうだったな…

マイキー「それで、タケミっちはどうして無傷なの？」

花垣「お、オレはっ…
一虎って人に呼ばれて着いてったらボロボロになった2人がいて、証人喚問としてこの前の集会で場地って人がなんて言っていたのかを聞かれました。

なので、俺は何もされませんでした…」

マイキー「…そっか。
まあ、タケミっちだけでも無事で良かったよ。」

三ツ谷「ところで、Aはいつ退院なんだ？」

『明後日かな、』

ドラケン「傷はそんなだけど、意外と長ぇんだな」

『うん、頭を殴られてるから神経系とか明日精密検査とかもするんだって』

これは嘘だ。
頭を殴られたこと、精密検査をすることは本当だけどその2つに因果関係はない。

三ツ谷「そっか。明日もまた来るな。」

『三ツ谷くん、ありがとう。』

もうすっかり暗くなってしまった。
タケミっちがエマを送って帰ると、部屋にはマイキー、お兄ちゃん、三ツ谷くん、千冬、私の5人となった。

するとお兄ちゃんが苛立ちを隠しきれない様子で
尋ねてきた。

ドラケン「おい、A。

これ何だ。」

お兄ちゃんだけ凄く怒っていて、千冬は少し目を伏せる
そして、マイキーと三ツ谷くんは少しポカンとした様子で私を見つめる

お兄ちゃんが見せてきたのは先程飲んだ薬のゴミだった。