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“どこにも行かないで”






これは俺の元から何処にも行かないで?


それとも今現実的な、この部屋から何処にも行かないで?




どっちの意味にしても、私が裕太を苦しめてるのは事実で。


誤解だったとしても、そー思わせちゃったんだから。





『とりあえず部屋片付けて、洗濯でもしよっかな。』



今日夜帰ってきたらまたいつもの裕太に戻ってるかも。




“やりすぎたー、ごめん!”



ってまたいつも通りに戻れるかな...。










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玄関のドアがガチャリと音がなった。


少し緊張しながら玄関へ足を進めると、


ハットを被った裕太が足元でブーツ脱いでて、顔は見えない。



『寒かった?』


「あー、うん、すげー寒かったー、

ってあああああー!脱げないよー!」


ジタバタしだした裕太の足元にかがんで脱がせてあげる。


『ほら、、じっとして?』


靴紐解いてぬがしてあげてたら、その私の上から裕太が被さってきた。


『重い、、、よ?』


「んー?重さわからせてるのー。」


『ほらっ!できたよ?どいてっ?』


って言っても裕太は動かなくて、

うーとか、ぬーとか、言ったあと、






「携帯。」


『えっ?』


「着信もLINEもいっぱいきてたよ?

俺のカバン中だから見てくれば?」


そー言って廊下に背中を預けた裕太が、開放してくれたから、
カバンの中から携帯を取り出してリビングに行く。













「...やっぱり俺は置いてけぼりか。」







そんな裕太の声が聞こえてなかった。

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作者名:たまゆー | 作成日時:2017年2月11日 22時

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