§ Story ページ14
イロハside
私の耳に届いた、大きな叫び声。
その発信地はそう遠くなく、すぐ側の私が通う高校から上がったものだった。
生憎私はヒーローじゃない。
人の叫び声を聞いて、そこに飛んで行く行為など全くもってしない。
早く凶暴化した霊を見つけて、一刻も早くあの男からの頼みを終わらせたいだけだ。
「セン、あんたどうしたの!?」
「...こ、こっちに来るな!!!」
しかし気になるものは気になるもの。
通過がてら、私は声が聞こえた校門を見る。
「は.........。」
流石に、これはスルーできないだろう。
私と同じ制服を着た女子生徒が、小さなハサミを自らの首に当てている。
首筋に血が伝うと同時に、その女子生徒の頬から雫が落ちた。
それをみて私は確信する。
根拠なんてない。理由もない。証拠もない。
ただ、何故かそう思った。
私の捜し物は、"コイツ"だ。
持っているハサミをどかした方がいい__?
いや、周りにいる友人達が邪魔で物を投げても当たらない。
「ねぇセンったら!!どうしちゃったの!?」
「......こっちに来んなって言ってんだろ!!!」
見た目と一致しない口調で女子生徒は声を上げて、傷を深くする。
でも、ちょっと怯えてるわね。
「_____。」
"凶暴化"なんて言われたから焦ってたのに。
こんなもんかよ、幽霊さん。
「やるならちゃんとやれ!!」
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キャンディット(プロフ) - 更新楽しみなんですけどどうしましょう (2018年9月16日 20時) (レス) id: 6ed818cf7f (このIDを非表示/違反報告)
キャンディット(プロフ) - ラムネン☆さん» こちらこそ、ありがとうございます。勇気が出なくて、後悔すること。ありますよね。共感できるようなら何よりです。これからも、幽なれをどうぞよろしくお願いします。コメント、ありがとうございました! (2018年3月3日 21時) (レス) id: 8583ad440a (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - ラムネン☆さん» コメントありがとうございます!!書いた人間として、素直に嬉しいです!!参考になったのなら何よりです!! (2018年2月22日 17時) (レス) id: ef5150885a (このIDを非表示/違反報告)
ラムネン☆(プロフ) - またまたすみません。怯えてないでやるって決めたらやりなさい!!ただ、あんたに勇気が無いだけじゃない!!!っていう言葉がすごく心に響きました。この小説、少し共感できる気がします!参考になりました!ありがとうございます(o^^o) (2018年2月22日 15時) (レス) id: 539221e456 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネン☆(プロフ) - キャンディットさん» 2人ともですからキャンディットさんも上手です!!こちらこそよろしくお願いします♪ (2018年2月10日 11時) (レス) id: 539221e456 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ&キャンディット x他1人 | 作成日時:2018年2月5日 15時