大好物はいちご大福【zh】

ご報告準備 ページ18

マネ「こここここ婚約？！結婚するんですか？！」

「結婚はまだ先で、ひとまず約束だけ…えへへ」

マネージャーは卒倒しそうな勢いだ。そうだよね、付き合ってることすら言ってなかったし。

マネ「同棲とかの予定は？」

「葛葉のワンちゃんがいるから、危険かなって。今まで通りどっちかの家に通って、配信までに帰る感じかなぁ」

マネ「思ったより健全なお付き合いでよかった！」

健全…健全なのだろうか。私、服脱いだら噛み跡やらキスマやらエグいことになってるんだけど。

マネ「で、それをライバー方に報告したいと」

「そうですね。取り急ぎ唯華には報告したんですけど」

マネ「なんで私より先に…いやまぁ椎名さんなら仕方ないか。どうせ付き合ってるのも彼女はご存知だったんでしょうし？」

マネージャーは不満げにお茶を飲む。お酒みたいな勢いで飲むなぁ。

「んで、本題はここからです。婚約を公表するのはただ自慢したいからじゃなくて、私の交友関係を広めたいからなんです」

マネ「先日のコラボ募集の件ですね。なるほど、それで葛葉さんが不安になったと…気持ちわかるなぁ…Aさん、世間知らずだし…謎にモテるし…」

そんなこと思ってたのか。失礼なマネージャーだな。

「ありがたいことに多くの方から反応いただけたので、月1とかの定期歌枠としてやってみようかなって」

マネ「それなら第一回は女性ライバーにしてリスナーの反応みましょうか。スタジオの楽器貸せるって言えば参加希望の女性ももう少し増えると思いますよ」

「ほんとですか！」

実は吹奏楽メンバーがあまり手を上げていないことを内心残念に思っていたので、この申し出はありがたい。

マネ「でもとりあえず、にじフェスもありますし、婚約発表もありますし…企画の開始自体は早くても年明けですね。ゆっくり練りましょう」

「はい！ありがとうございます！」



マネージャーと解散して、すぐに葛葉に連絡を入れる。意外とスムーズに話が進んだし、葛葉のところも大丈夫だろう。リスナーに公表するわけじゃないしね。

しかし、葛葉からの返信は予想外のものだった。

葛葉『めちゃくちゃ反対されてる』

「えっ、なんで？」

葛葉『今恨みを買うのは得策じゃないって』

恨みを買う？言い方悪いけど非リアの妬み的なことをするライバーがいると思ってるのだろうか？とにかく…

「私も説得にいく！いまどこ？」

葛葉『会議室B』

私は事務所の廊下を駆け抜けた。

お話し合い→←大いなる挑戦

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す