埋められた爆弾 ページ13
早瀬「ええやん、恋バナめっちゃ好き!Aはどういうのが好みなん?」
「椎名唯華ですね」
椎名「やめろや鬱陶しい」
平然と、なるべく普段通りに答えているが、内心では心臓がバクバクしている。四季凪さんが「百合か…アリだな」と溢しているので皆の目は誤魔化せているはずだ。
唯華を誤魔化しに使ってしまった罪悪感は拭えないが。
早瀬「ええわぁ、Aおもろいわぁ!サシ呑みコラボしたいけど、酒駄目なんやもんなぁ」
「永遠のJKなんで難しいっすね」
早瀬「はよ歳取れよ!お前も椎名も笹木も!」
早瀬さんの言葉に思わず笑う。私達が成人する未来があったとして、酒呑めるのかな。咲ちゃんは意外と呑みそう?げまじょで呑める人いたら、叶くん喜ぶと思うんだけど。
イブ「にしても、葛葉のことなんとも思ってないんだ」
「いや、ちゃんと大事な人ですよ。私友人少ないし。あっ、これ本人に言わないでくださいね!何言われるかわかったもんじゃないので」
嘘はつかず、のらりくらり。
イブ「いや実は、葛葉以外にも何人かいんのよ。Aさん気になってる人。ただ普段ホント葛葉のガード堅くてさ」
加賀美「あー…少なくとも2人は心当たりがあるなぁ」
なにやら飛んでもないことを言われた気がする。私は唯華の腕にすがり付きながら思い切り首を横に振った。
「私そんなに知り合いいない!何かの勘違いですよ!」
笹木「なんや、その悲しい否定」
小野町「Aが気にしてなかっただけで、何かインパクトのあることしてるのかもよ」
春香の言葉で、かつて葛葉に言われたことを思い出す。
葛葉『俺は、お前に救われたんだよ』
葛葉がなんで私を好きになったのか、実はよく知らない。私は葛葉との出会いを丸っきり覚えていないのだ。それでも葛葉は私のことを好きでいてくれて、私も葛葉のことを好きになって、両想いなのだからそれでいいと思っていた。
でももし、葛葉にした「なにか」と同じようなことを他の人にもしているのだとしたら。
私もしかして凄く不誠実で、思わせ振りなのでは?!
早瀬「…アカン、私ほんまにAツボかも」
「えっ?」
早瀬「考え事しながら表情コロコロ変えてて可愛い!」
四季凪「急に思案顔して赤らめて青ざめましたね」
イブ「やばい、確かに結構かわいいかもしんない」
皆が笑いながら放つ言葉に、顔が赤らんでいくのを感じる。
「か、からかわないで下さい!」
思わず両手で顔を隠した。
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よもぎもち(プロフ) - めめさん» ありがとうございます!大変モチベーションになります!!続きも頑張りますね! (2月12日 18時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
めめ - めっちゃ好きですこの話!!続き楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2月12日 17時) (レス) id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎもち | 作成日時:2023年11月13日 19時