過保護 ページ2
「白黒リバーシ歌おうよ！」
剣持「あれバチバチに戦う歌じゃん。僕そこまでお前との勝負に熱量ないんだってば」
「熱もてよ！唯華の相方の座をかけて戦え！」
剣持「はいはい。わかったから」
事務所で偶然鉢合わせた剣持にダル絡みをする。今日の私はテンションが高い。なぜなら、このあと唯華と久々のお出掛けだから。
最近は待ち伏せ対策とかで家から事務所・スタジオまでの移動も全部タクシーだったし、寄り道も禁止されていた。それがようやく解放されたのである。
私の異様なテンションについていけない、というかついていく気もない剣持は、うんざりした顔で溜め息を吐く。
伏見「刀也さん、女の子にはもっと優しくしてあげないと」
「伏見先輩！！お久しぶりです！！」
心地よい声に振り返ると、そこには伏見先輩が立っていた。突然の登場に私のテンションはうなぎ登りだ。尻尾があれば振っているところだろう。
剣持「お前、なんでガッくんにそんな懐いてるの？」
「なんでだろ。なんか親戚のお兄さんみたいな懐かしさがあるんだよね。伏見先輩ってライバーになる前、何してたんですか？会ったことあるのかも」
伏見「はて」
伏見先輩はあからさまに目を反らす。なんだろう、なんかあまり触れない方がいいのかな。
剣持「…皆子、昔キツネの神様に会ったことあるって言ってなかったっけ」
伏見「へぇ、さすが霊媒体質！不思議なこともあるもんですね！」
剣持「もしかしてガッくん…」
伏見「そういえば！！夕陽がAちゃんに直接会ってみたいって言ってましたよ！！」
急に声を張り上げる伏見先輩に驚きつつ、その言葉に色めき立つ。
「夕陽先輩！私も会ってみたいです！」
伏見「このあと会う予定なんすけど、よかったら一緒に待ちます？」
ぜひ、と声を上げようとしたところでタイミングよく「A」と低い声で呼び掛けられる。
声の主を視線で辿ると、そこには明らかに機嫌の悪そうな葛葉が立っていた。その形相に剣持が「げ」と思わず声をあげる。
「葛葉？今日は家にいるんじゃ…」
と、ここまで言って伏見先輩がいることに気付いて口をつぐむ。しかし葛葉はそんなことお構い無しに私の腕を掴む。
葛葉「帰るぞ」
「葛葉、もしかして迎えにきてくれたの？」
葛葉はこちらを一瞬チラリと見ると、そのまま無言で歩きだした。どうやら図星らしい。過保護なんだから。
「でもこれから唯華とデート…」
葛葉「俺もいく」
……過保護なんだから！！！
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よもぎもち(プロフ) - うたねのどあさん» ありがとうございます！夢主を気に入ってくださって嬉しいです…！ご期待に沿えるよう、更新がんばりますね！ (3月3日 23時) (
レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
うたねのどあ(プロフ) - とても好みな作品です…！！夢主の性格や心情などの設定も好みですし物語の展開もとても気になります！！更新頑張ってください！！応援してますね！！ (3月3日 23時) (レス) @page17 id: d12e45b1fd (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - あめさん» ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！モチベーションになります！！ (2月29日 21時) (レス) id: c260269ddb (このIDを非表示/違反報告)
あめ - この作品めっちゃ好きです！！更新頑張ってください！！応援してます！！ (2月29日 20時) (レス) id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よもぎもち | 作成日時：2024年2月15日 21時
