烏よ、他種と ページ25
黒尾「ギャハハハハ、すっげー事になってんなぁ!」
静かな体育館に黒尾の高笑いが異様な程に響く。
隣で笑い続ける黒尾から、狐爪がさりげなく距離を取った。
白福「わぁー。普通に背の高い美人さんにしか見えないよー」
梟谷のマネージャーがおっとりと笑う。
もう一人のマネージャー、雀田は胸の前で腕を組みながらしきりに頷いている。
雀田「えっ、これ潔子ちゃんがやったの? 凄いね」
清水「やっぱり元が良いと、女装モドキをしても綺麗だね」
『全っ然嬉しくない』
男としては褒め言葉には微妙な「綺麗」を連発され、Aは苦々しい表情を浮かべた。
しかし清水が括ってくれたという事は、Aの髪に清水が触れたという事である。
髪ゴムを外すに外せない状況が続いていた。
谷地「Aさん、いっそのこと今日1日ずっとその髪型で良いんじゃないですか?」
谷地が純粋な笑顔で暴言を吐く。
が、日向と同様へ悪気はないので怒れない。
結局、Aはもう一度大きくため息をついて言葉を飲み込む事にした。
木兎「似合ってるあいつもすげぇけど、あの髪型どうなってんだろ?」
木兎が遠目からAの髪を見つめる。
現在Aの髪は両サイドが編み込みになっており、残った髪が後ろで1つに纏められている。
遠いので木兎には少し複雑に見えたのだろう。
赤葦「俺に聞かれても分かりませんよ。……ていうか俺に聞けば何でも分かると思ってません?」
木兎「そ、そんなことねぇよー」
赤葦の白い目から逃れるように、木兎はススーッと目を横に逸らした。
猫又「ほら、早く試合するぞー。Aに見惚れるのは分かるがな!」
『猫又監督までいじるの止めてください!』
Aの反応を見て猫又がフォッフォッと笑う。
猫又の笑いが収まった頃、ようやく試合が始められる。
──Aの髪型は結局そのままだったが。
Aもそれに関しては諦めが付いているようだ。
清水「A、ファイト」
『嬉しいけど嬉しくねぇー』
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紅嵐(プロフ) - 孤爪が狐爪になってますよー。 (2020年5月30日 8時) (レス) id: 1d90d43033 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ(プロフ) - テトさん» 分かりました! 頑張って会話、増やして行きます。更新は暇なときは異常に頻度が高いのでご安心を。 (2019年9月9日 7時) (レス) id: 3bd3258fc4 (このIDを非表示/違反報告)
テト - この作品とっても面白くて好きです。更新楽しみにしてます!武田先生と烏養さんとの会話増やして欲しいです!あと、松川さんと花巻さんと会話してほしいです!菅原さん推しです。 (2019年9月8日 23時) (レス) id: eecfed04fa (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ(プロフ) - やった、及川さん推しが居ましたー! 夏葵さん、カミューさん、コメントありがとうございます。 (2019年9月7日 18時) (レス) id: 3bd3258fc4 (このIDを非表示/違反報告)
夏葵 - とても楽しく読ませてもらってます!及川さん推しです! (2019年9月7日 18時) (レス) id: 668af22414 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎ餅のわらび | 作成日時:2019年8月24日 17時