検索窓
今日:2 hit、昨日:7 hit、合計:244,806 hit

烏よ、他種と ページ25

黒尾「ギャハハハハ、すっげー事になってんなぁ!」



 静かな体育館に黒尾の高笑いが異様な程に響く。



 隣で笑い続ける黒尾から、狐爪がさりげなく距離を取った。



白福「わぁー。普通に背の高い美人さんにしか見えないよー」



 梟谷のマネージャーがおっとりと笑う。



 もう一人のマネージャー、雀田は胸の前で腕を組みながらしきりに頷いている。



雀田「えっ、これ潔子ちゃんがやったの? 凄いね」



清水「やっぱり元が良いと、女装モドキをしても綺麗だね」



『全っ然嬉しくない』



 男としては褒め言葉には微妙な「綺麗」を連発され、Aは苦々しい表情を浮かべた。



 しかし清水が括ってくれたという事は、Aの髪に清水が触れたという事である。



 髪ゴムを外すに外せない状況が続いていた。



谷地「Aさん、いっそのこと今日1日ずっとその髪型で良いんじゃないですか?」



 谷地が純粋な笑顔で暴言を吐く。



 が、日向と同様へ悪気はないので怒れない。



 結局、Aはもう一度大きくため息をついて言葉を飲み込む事にした。



木兎「似合ってるあいつもすげぇけど、あの髪型どうなってんだろ?」



 木兎が遠目からAの髪を見つめる。



 現在Aの髪は両サイドが編み込みになっており、残った髪が後ろで1つに纏められている。



 遠いので木兎には少し複雑に見えたのだろう。



赤葦「俺に聞かれても分かりませんよ。……ていうか俺に聞けば何でも分かると思ってません?」



木兎「そ、そんなことねぇよー」



 赤葦の白い目から逃れるように、木兎はススーッと目を横に逸らした。



猫又「ほら、早く試合するぞー。Aに見惚れるのは分かるがな!」



『猫又監督までいじるの止めてください!』



 Aの反応を見て猫又がフォッフォッと笑う。


 
 猫又の笑いが収まった頃、ようやく試合が始められる。



 ──Aの髪型は結局そのままだったが。
 


 Aもそれに関しては諦めが付いているようだ。



清水「A、ファイト」



『嬉しいけど嬉しくねぇー』


 

烏よ、誓え→←烏よ、他種と



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (110 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
273人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紅嵐(プロフ) - 孤爪が狐爪になってますよー。 (2020年5月30日 8時) (レス) id: 1d90d43033 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ(プロフ) - テトさん» 分かりました! 頑張って会話、増やして行きます。更新は暇なときは異常に頻度が高いのでご安心を。 (2019年9月9日 7時) (レス) id: 3bd3258fc4 (このIDを非表示/違反報告)
テト - この作品とっても面白くて好きです。更新楽しみにしてます!武田先生と烏養さんとの会話増やして欲しいです!あと、松川さんと花巻さんと会話してほしいです!菅原さん推しです。 (2019年9月8日 23時) (レス) id: eecfed04fa (このIDを非表示/違反報告)
よもぎ(プロフ) - やった、及川さん推しが居ましたー! 夏葵さん、カミューさん、コメントありがとうございます。 (2019年9月7日 18時) (レス) id: 3bd3258fc4 (このIDを非表示/違反報告)
夏葵 - とても楽しく読ませてもらってます!及川さん推しです! (2019年9月7日 18時) (レス) id: 668af22414 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:よもぎ餅のわらび | 作成日時:2019年8月24日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。