烏よ、再び【ハイキュー！！】

烏よ、見よ ページ28

烏養｢まあ、１年ぶりならそうなるわな｣



『すみませーん……』



　Aは成田と交替し烏養の隣に座った。



　態度は相変わらずどこか飄々としているが、さすがに辛そうだ。



『いやー、日向と影山、絶好調ですね』


　
　烏野は点数としては劣勢に立たされているが、それも超速攻で少しずつ縮まっている。



　烏養は腕を組み、鼻から大きく息を吐いた。



烏養｢相手ブロッカーにしたら相性最悪だな。ただでさえ速いのに、その上ちょこまか動きやがる｣



『ですよね。本当に捕まえづらい』



　日向と影山のコンビが再び点を取る。



　キレのあるブロードで、相手ブロッカーはスパイクに触れられずにいる。



烏養｢とか言ってお前、結構ワンチ取ってたじゃねぇか｣



『その分振り回されて、今バテてるんですよー』



　Aはタオルで髪についた汗をゴシゴシと拭いた。



　Aの柔らかい亜麻色の髪におかしな癖がついた。



嶋田｢なかなかやるなぁ、高校生……！｣



　嶋田はそう言ってサーブの助走を始める。



　トッと軽い音を立ててボールが前に押し出される。



　ボールは普通のサーブのようなドライブ回転がかかっていない。



　──ジャンプフローターサーブだ。



　日向がレシーブしようとするが、ボールが急に落ちて失敗。



日向｢ぼえーーー｣



　田中も手元で急に伸びたボールにレシーブ失敗。



　これで町内会チームのマッチポイントだ。



　澤村は直前で何とか反応し、きっちりセッターの所へ戻した。



『さっすが澤村……』



　Aが感嘆の声を上げると同時に日向が超速攻のスパイク。



　──が、西谷に綺麗に拾われ、最後には成田が締めた。





　勝者：烏野町内会チーム

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