32 ページ32
．
「なんでそんな弱気なん」
『…小瀧くんが、流星の作った資料届けてくれた。』
「あぁ、大丈夫やった？あれ。」
『うん。悔しいけど、完璧だった。
でもね、逆に無理してないかなって。
あんなにたくさん資料整理した後、
休む間もなく営業に移ったでしょ？だから。』
目の前に並ぶ資料は、内容も分野も
企画部のものとは全く違っていて、
私には何が何だかさっぱりわからない。
ますます心配になる。
「A、こっち向いてや」
顔だけ後ろを向けば、重なる唇。
いきなりだったから、声が少し漏れる。
離れたと思えば、私の髪を撫で始めた。
「働くの、別に大変ちゃうよ。
いろいろしたいやん。」
『あのさ、もっと具体的に言ってよ。』
「んー…結婚式とか、新婚旅行とか。」
なんだ。"ふたりで"したいことか。
てっきり、プライベートを楽しむためかと思った。
『お金は有り余るほどあるのに？』
「自分で稼いだ金でやる方がかっこいいやん。」
なんも心配せんでええねんと言われたけれど、
今度は逆に、罪悪感が襲ってくる。
好きでもない女との結婚式や新婚旅行のために
せっせこせっせこ働くって、どんな気持ちだろう。
ましてや、そんな未来は来ないかもしれない。
１ヶ月後、やっぱり別れようと言ったら、
藤井はどんな顔をするのだろうか。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2352人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りあ(プロフ) - ただいまですただいまですただいまです！！！！！！！！ (2018年8月19日 17時) (
レス) id: 4353d7f99b (このIDを非表示/違反報告)
紫春(プロフ) - 赤ずきんさん» とっ特別！?めっっっちゃ待ってる！！！ (2018年8月19日 13時) (レス) id: 8db4ba7a0d (このIDを非表示/違反報告)
赤ずきん(プロフ) - 紫春さん» ちょ、待ってね、紫春は特別。あの、あとでなっっっっがい文章送るから！待ってて！！ (2018年8月19日 13時) (レス) id: 651c6f2efb (このIDを非表示/違反報告)
赤ずきん(プロフ) - 乃蒼さん» えぇ！めっちゃ内容覚えてるやつですね、それ！笑 私も、読んでくださって、コメントまでしてくださった乃蒼さん、大好きです！ (2018年8月19日 13時) (レス) id: 651c6f2efb (このIDを非表示/違反報告)
赤ずきん(プロフ) - わちゃささん» 一気に読んでくださったんですか！？笑 す、すごい……完結したので、もう1回最初っから一気に読んでみてくださいね！！笑笑 (2018年8月19日 13時) (レス) id: 651c6f2efb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：赤ずきん
| 作成日時：2018年8月12日 21時
