夜廻７０.深夜零時の訪問者 ページ42
夏姉の寝息が聞こえる
私は暗い天井を見ていた
＿＿＿＿あれから、姐さんに言われた事ばかり
考えている
姐さんの言葉はきっと正しい
少し話をしてみないと、とも思った
でも相手はマフィア
そんなにほいほいと会いに行ける相手じゃない
ごろん、と寝返りをうつ
１２時をさす時計が見えた
きっと、外は黒で塗りつぶされているだろう時刻だ。
ヨコハマの街灯の多さじゃそんなの関係ないか
再び寝返りをうった
その時
＿＿＿コンコン
ばっと跳ね起きた
＿＿コンコン コンコン
部屋の奥にある窓から、音がする
カーテンで遮られ、見えない外に誰かいる
『うそ‥‥だって』
ここ、三階なんだけど
私はそっと立ち上がると、窓に近寄った
確認‥‥取り敢えず確認するだけ‥‥
そう言い聞かせながら、焦げ茶色のカーテンを横に引く
『‥‥‥‥‥‥‥！！！？？』
そして直ぐ様閉めた
え、見間違い？頭の使いすぎで幻覚が見えた？
ゴンゴン！！
私がカーテンを閉めた事に怒ったのか、叩く音が荒々しくなった
いや、だってそんな馬鹿な
私はそろそろとカーテンを開ける
『‥‥うん。幻覚じゃないよね完全に』
窓の向こうで、中原さんが口パクで
「開けろ」
と言っているのが見えた
＿＿＿＿
＿＿
「よお‥‥久しぶりだなァ？」
『‥‥‥お久しぶりです‥‥』
あのまま開けなかったら窓を壊されそうだったので、私は仕方なく窓を開けた
すると、中原さんはふわりと浮いて部屋に入って来る
『‥‥何で浮いてるんですか。中原さん
ピーターパンにでもなったんですか』
「なってねェよ！！
‥‥あー。言ってなかッたか？
俺の異能力。重力操作だ
『汚れつちまつた悲しみに』」
中原さんはそう言って置いてあった本を浮かせて見せる
『そうだったんですね‥‥御用件は？』
「さりげなくフライパンを構えンじゃねェ
そんな物でポートマフィアの五大幹部に
太刀打ちできると思ッてんのか手前は
危害を加えるつもりも拐うつもりも今日は
ねェよ
‥‥緊急事態だ。ついてきてくれ」
『嫌です』
「オイ！」
『いや、当たり前ですよね！？この前やっとの
思いで逃げ出して来た組織に何が悲しくて自ら
行かなくちゃならないんですか！』
「緊急事態ッつってんだろ！」
『マフィアの言葉を信用しろと！？』
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りんず(プロフ) - ユイさん» ユイ様、コメントありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！ (2018年4月8日 10時) (
レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - おもしろかったです (2018年4月8日 1時) (レス) id: e31a251f71 (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - ｢名もなき贖罪の銃士の少女｣さん» ありがとうございます！(^-^) (2018年4月4日 20時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
｢名もなき贖罪の銃士の少女｣(プロフ) - 良かったです！これからも頑張って下さい！ (2018年4月4日 20時) (レス) id: bb589a0fac (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - ｢名もなき贖罪の銃士の少女｣さん» 「名も無き贖罪の銃士の少女」様、イメ画ありがとうございます！とっても嬉しいメッセージまで添えて頂いて、にやけそうになりましたが、自分で足を踏んづけてこらえました((近々載させて頂きます！本当にありがとうございました！ (2018年4月4日 20時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんず
| 作成日時：2018年3月16日 19時
