夜廻６３.不可解 ページ35
「‥‥大分疲れきってましたね
Aちゃん」
谷崎の言葉に、皆が暗い顔をする
「私が‥‥もう少し速く助けていれば」
泉の声に敦がピクリと反応する
きっと、彼も同じ事を考えているのだろう
「それは少し違うぞ、小娘」
国木田が手帳をパタンと閉じた
「貴様は結果、水無月の救出に成功した
一人の要員で負担がかかる上に、中原中也の
誘導に失敗する計画の計算ミス
その中でよくやった
よく、中原中也を巻けたな」
その言葉に、泉は力なく首を横にふる
「私はやってない
Aは一人で裏口の近くまで出て来ていた
彼の足止めも受けてない」
「それはおかしいね」
今まで目を伏せて話を聞いていた太宰が、目線を上げる
「鏡花ちゃんが会っていないのなら、中也は
Aちゃんが一人の時に接触した事になる
組織から逃げ出そうとする少女一人をみすみす
取り逃す程、中也は甘くないよ」
気にくわないが、元相棒の力量は理解している
そんな太宰だからこそ言える事だった
「そもそも可笑しい事多くない？」
江戸川が棒つきキャンディを口から抜き取る
「ポートマフィアがなんの拘束もなしに人間を
捕らえておくとは思えない
Aの手首、擦れた跡があったから、
手かせか何かはめらててたんじゃない？
でも逃げ出して来たAに拘束具はついて
なかった
そもそも見張りの構成員がたくさんいたって
いうのに、鏡花ちゃんの手助け無しで
裏口の近くまでどうやって来れたっていうの
なんで裏口の場所が分かった？」
今まで大した事と思っていなかったのが、二人の言葉で次々と疑問へと変わっていく
「そう言えば‥‥そうですね」
「‥‥‥
どちらにせよ、今の彼女の状態で彼女から話を
聞くことは出来ないだろう
聞くのは、彼女が落ち着いてからだ」
＿＿＿＿＿＿
＿＿
「Aちゃん‥‥‥」
『夏姉、夏姉、会いたかった‥‥！』
ぼろぼろと涙を流しながら自分に抱きつく
Aを見る
「どうしたの？
‥‥ポートマフィアになんかされた！？」
『異能力が、ばれて‥‥仲間になれって』
「‥‥‥
ハァ！？
なにしてくれちゃってんのポートマフィア！？
大丈夫だからねそんな組織に行かせないから
と言うより渡さないから！」
『ち、ちがうの夏姉‥‥』
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りんず(プロフ) - ユイさん» ユイ様、コメントありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！ (2018年4月8日 10時) (
レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - おもしろかったです (2018年4月8日 1時) (レス) id: e31a251f71 (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - ｢名もなき贖罪の銃士の少女｣さん» ありがとうございます！(^-^) (2018年4月4日 20時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
｢名もなき贖罪の銃士の少女｣(プロフ) - 良かったです！これからも頑張って下さい！ (2018年4月4日 20時) (レス) id: bb589a0fac (このIDを非表示/違反報告)
りんず(プロフ) - ｢名もなき贖罪の銃士の少女｣さん» 「名も無き贖罪の銃士の少女」様、イメ画ありがとうございます！とっても嬉しいメッセージまで添えて頂いて、にやけそうになりましたが、自分で足を踏んづけてこらえました((近々載させて頂きます！本当にありがとうございました！ (2018年4月4日 20時) (レス) id: f93fc47876 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんず
| 作成日時：2018年3月16日 19時
