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阿部「Aが強くなった分、俺だって強くならなきゃいけなかったのに…俺はいまだに弱くて、Aを不安にさせてる。挙句倒れるまで放っといて…だめな夫だな」
嘲るみたいに笑う様は見てられない。
この2人は、どうしていつもこうなんだろうか。
深澤「俺が思ってること、言ってもいい？」
視界の隅で、Aの手が動いた気がした。
深澤「Aが強くなったのはさ、A自身の性格もあるけど…やっぱ、俺らの存在が大きいと思うんだよ。昔からずっと一緒で…俺たちでAを守ってるようで、きっと、ずっと守られてたんだ」
特殊な環境にいるAへの批判なんて、当時子供だった自分たちにも容易に想像できた。
そんな批判から守る。俺がAを救う。
それは幼心に決めた、俺なりの同期に対する誠意だった。
深澤「Aの傍にいることで俺たちにだって周りの敵意が向いてたと思う。でも、A自身が強くなってそれがなくなった。…いつの間にか、俺の方が救われてた」
阿部「…うん」
深澤「その強さはこれからもグループに必要なものだと思うし、助けてもらうこともあると思う。だから弱くなれとは言わない。…って、ここまでが同期としての意見」
阿部「じゃあ、ここからは？」
阿部ちゃんの穏やかな笑みは、見ててホッとするんだよな。
深澤「ここからはただの友達として喋る」
阿部「友達か」
深澤「そう…お前らはほんっと何でそうなんだ！見てらんないし聞いてらんない。間に挟まれる俺の身にもなってよ。まじで、もう…何でそんなに相思相愛のくせに傷つけあうんだよ…」
阿部「…」
深澤「全面的に悪いのはAだと思ってるけど！阿部ちゃんだって悪い。もっと欲張りになっていいよ。Aはずっと阿部ちゃんに心配かけたくないとか言ってるけど、もうそんなのどうでもいい。そうだろ？心配とか相談のったりとかそんなのして当たり前じゃん。夫婦なんだからさあ」
阿部「うん…そう、だね」
深澤「…Aはとにかく、自分の旦那を信じろよ。同期を信じろ。一人で抱えるな。周りを頼れ。…もう、強くならなくていいよ」
何かが溢れそうになるのを、天井を見上げて凌いだ。
深澤「…つーわけで、俺の説教は終わり」
阿部「ん、」
深澤「阿部ちゃん、今から15分あげる。15分後出てきてメンバーと交代。Aはしっかり反省しろ」
一方的に伝えて病室を出る。
俺もそろそろお役御免かな、なんて考えながら。
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藤奈(プロフ) - ﾎﾟﾑプリンさん» コメントありがとうございます。少し更新が滞っておりすみません。年末年始でたくさん更新できたらと考えてますので…！今後も楽しんでいただけると嬉しいです！ (2021年12月28日 16時) (
レス) id: a77d152f7f (このIDを非表示/違反報告)
ﾎﾟﾑプリン(プロフ) - これからも更新楽しみにしています！ (2021年12月27日 20時) (レス) @page20 id: 5cce6819d2 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 作者さん更新大変なのにいつもありがとうです最近寒くなってきてるので風邪とコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年12月9日 17時) (レス) @page13 id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
藤奈(プロフ) - 美紀さん» いつもコメントありがとうございます。ここから寒い日が続きますが、美紀さんもどうぞお身体に気をつけて。 (2021年12月1日 9時) (レス) id: a77d152f7f (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 移行おめでとですコロナに気をつけてくださいね (2021年11月28日 11時) (レス) id: 3abf21e40c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤奈
| 作成日時：2021年11月27日 17時
