◎一辺の願い ページ45
□□□
「亮平くん」
阿部「ん？」
ソファーでくつろぐ彼の隣へぴったりと寄り添って座る。
触れる肩の高さの違いとか、何も言わずに絡まる手の大きさとか。
合わさった視線の優しさ、とか。
彼をつくる全てが、いつの間にか私のすべてになってしまった。
阿部「どうしたの？Aがくっついてくるの珍しいね」
「ん、今日はそういう気分」
阿部「気分かぁ。いつもそれでもいいのに」
「…いつも私が甘えてたら亮平くん甘えられなくなるよ」
阿部「あ、それはダメだ。俺も甘えたいもん」
手を握りしめては、ゆるめて。
彼の肩に、そっと頭を預ける。
阿部「…何かあった？」
頬に触れる手はあたたかくて、少しだけ、目の奥が熱くなる。
「…何もない。本当に」
阿部「…それならいいけど。何かあったら言ってよ？」
「うん。分かってるよ」
阿部「俺はAに頼られたいの。そりゃ俺自身が甘えたい時だってあるけど、それよりもっとAに甘えてほしい」
「私、十分甘えてると思うけど」
阿部「もっとだよ。もっと甘えていい。体調悪い時とかちょっと気分が落ちちゃった時とか、メンバーに話せるならそれはいいことだと思うけど、やっぱり一番は俺がいい」
真っ直ぐに目を見て話してくれるところが好き。
いっぱい考えて、譲歩して、妥協して、それでも一番をほしがってくれるところも。
「わたし、亮平くんの目がすき」
阿部「、え？」
「あったかい手もすき。優しい声も、ふわふわな髪の毛とか、耳の形も綺麗だし」
阿部「耳？え、ちょっと待って」
「あと、…やわらかい、舌もすき」
大きく動く喉仏も。
阿部「…本当、どうしたの今日」
「どうもしないよ。少し…甘えたいだけ」
阿部「んー…甘えてくれるのは嬉しいんだけど…」
「なに？」
阿部「…あんまり可愛いと、我慢、できないかも」
時折見せる熱のこもった視線も。
「…我慢、してほしくないんですけど、」
阿部「A、顔赤い」
「言わないでよ」
阿部「ふふ、ほっぺあつあつだ」
「、ばか」
すぐからかうところは、少し嫌だけど
阿部「…キスしていい？」
「…私、亮平くんのくちびるもすきだよ」
阿部「俺も、Aとのキスが大好きだよ」
ドキドキする感覚も、全部すき。
これからも一緒に過ごす毎日がずっと続きますように。
もう二度と離れませんように。
いつか私の全てが、亮平くんのすべてになりますように。
／欲張り
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美紀(プロフ) - 作者さんもコロナウイルスと最近寒くなってきてるので風邪などにも気をつけてくださいね (2021年1月19日 12時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
藤奈(プロフ) - 美紀さん» 美紀さん、いつもありがとうございます！【3】もよろしくお願いいたします〜！美紀さんも体調にはお気をつけくださいね。 (2021年1月13日 19時) (レス) id: a9ac3107ed (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年1月12日 13時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤奈
| 作成日時：2021年1月11日 19時
