11話 ページ32
マタロウは科学実験棟の自動ドアをかいくぐり、作業をしているクウカに声をかけた。
マタロウ「クウカ先輩!」
クウカ「マタロウくん?」
マタロウ「1.2倍のパワーになるシャイニングウォッチを、なんとか1.5倍にしてください!」
クウカ「えっ?」
唐突な願いに、クウカは目を丸くする。
マタロウ「僕もヒーローになって、Aさんとラントくんを助けたいんです!」
クウカ「無理よ……
マタロウくんの力が1.5倍になった程度じゃ、今の事態を解決することは出来ない」
マタロウから2人を助けたいと言ってくれるのは嬉しい。
だが、パワーが1.5倍になったところでなんとかすることは出来ないと理解しているクウカは、残念そうに顔を背け、目を閉じた。
マタロウ「…それでも僕は……僕だって、みんなの役に立ちたいんだ!!」
クウカ「……あなたの力が活きるのは、『戦う』ってことじゃないと思うの。…だから___」
クウカはそれ以上何も言わない。
マタロウは悲しそうに両眉を下げると「………もう、、いいです」と残してその場を後にした。
クウカはそんな悲しい背中を見つめることしか出来なかった。
クウカ「マタロウくん……
(あなたの気持ち、よく分かる。
ウチだっていてもたってもいられない)」
そして、先程まで手を付けていたウォッチを手に取る。
URの文字はURウォッチと同じだが、地球をモチーフにしているようなウォッチだ。
クウカ「(……だからこれを完成させたの)」
ハルキ『クウカさん、それは?』
キーボードを叩いていると、背後からハルキが声をかけてくる。
クウカ『トランス・ジャミング・ジェネレータの影響を受けないウォッチよ』
ハルキ『えっ?』
クウカ『妖力ではなく、人が本来 持つ力……『ガイアエネルギー』によって変身するアイテムなの』
ハルキ『ガイアエネルギー?』
クウカ「Aちゃん、ラントくん………」
クウカはT・J・Gの影響を受けないウォッチを左手首に装着すると、静かに2人の名を零した。
・
・
マタロウ「やっぱり、僕には無理なんだ……」
いつになく落ち込んだトーンで呟きながら重い足取りで歩いていると、誰かに声をかけられる。
?「いえ。マタロウさんだって、戦えると思います」
マタロウ「えっ?……あっ___
ナユさん……?」
いつの間にいたのか、背後にはナユが立っていた。
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楽しい - 続17の15話の最後らへんが何故こそまでになっています (2021年2月14日 9時) (レス) id: ecd1e40978 (このIDを非表示/違反報告)
菊地原莉々(プロフ) - 僕は、絵は描けないんですけど、曲は(歌詞)をかけるので協力できるならさせてください!! (2020年12月29日 15時) (レス) id: 392a95a3ae (このIDを非表示/違反報告)
アミーゴ.碧(プロフ) - 菊地原莉々さん» はいもうじゃんじゃんコメントしちゃってください。作者の生きる糧となりますんでね← (2020年12月29日 15時) (レス) id: 60d2358fb4 (このIDを非表示/違反報告)
菊地原莉々(プロフ) - ありがとうございます!!今度からコメントしたいと思います。 (2020年12月29日 15時) (レス) id: 392a95a3ae (このIDを非表示/違反報告)
アミーゴ.碧(プロフ) - みくさん» ただいまぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!待たせちゃってごめんなさい(;_;) 喜んでもらえてこっちも嬉しいです(*'ω'*) これからもY学園終わるまで書き続けていきますよ(`・ω・´) (2020年12月29日 15時) (レス) id: 60d2358fb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アミーゴ.碧 | 作成日時:2020年11月2日 18時