ねぇ当主様、私かなり優良物件だと思うから取り敢えず嫁にして【五条悟】

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初めて会った時から物静かそうな子だと思ってた

ポツンと公園のブランコに座っているAを僕が見つけたのが全ての始まり。僕にしては珍しく話しかけてみれば、凄い淡々と"捨てられた"なんて言うから感情も貧しいのかとすら思ってた。

だからなんとなく側に置いた









「…あの、なんか言って貰えません？心臓痛い」









そんな子がまさかこんなにも軽そうに話すなんて

どこ行った？僕が顔を見せにくるだけで何時もの無表情からほんの少しだけ笑顔になるAはどこに行ったの？今のAはただの真顔で毒づいてくる人だよ？

…顔の若さも相まって生徒に見えてくるな









「失礼な事考えました？顔が若いのは悟様も同じだからなふざけんな」


「何で分かるの怖い」


「10年以上も側で見てきたから分かっちゃうんだよな、分かりたくなくても」


「へぇ、まぁいいや。A面白いからこれからも僕の専属でよろしくね」


「解雇かぁ、荷物纏めんのダル…ぃ？」









目をパチパチとしながら僕を見るA









「解雇なんてするわけ無いじゃん。本性込みで仲良くしよーよ」


「…悟様、実は優しい？」


「え、いつも優しいよね？」


「ふふ、嘘です冗談。拾って貰えた時点で凄い感謝してるし、悟様が優しい人だって知ってるから」









そう言ってふわりと笑った顔はいつもと変わらない

演じてたにせよ、見せてくれてた笑顔は本心だったって事か。
なにそれ、なんでそんな可愛い事してくれちゃうの？

思わず抱きしめたくなって手を伸ばせば、あっ、と声を上げる









「でもあの目隠しは結構不審者で怖い」


「…そうかよじゃあこれからAの前では目隠し外すわ」


「それは勘弁、顔が良いから目が疲れる」









僕のトキメキ返して









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