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〜35〜 ページ37

貴方side

びっくりして鬱の顔を見たら、鬱はしっかりと僕の瞳を捉えて、やや揺れる瞳で言った


鬱:A、やんな。

貴:えっ、


え、な、どうして!?って驚いてたら、鬱は僕の胸元を指さした。そこにあるのは


グルッペンにもらったドックタグ


しまった。しまったしまった!やっちゃった!!!ドバッと汗が出る


鬱が何か言おうと口を開いたけど聞きたくなくて、咄嗟に口を塞いじゃって


使うつもりなんてなかったのに、鬱に忘却魔法を使ってしまった


僕の腕を掴んでいた手がするりと落ちる


貴:ご、ごめんね。


なんて、魔法を受けた衝撃で気絶した鬱には聞こえるはずないのに言って


だって怖かったんだ


鬱が皆に言っちゃったら、僕、もう会いに来れなくなっちゃう


まだみんなと一緒にいろんなもの食べたり、いろんな所に行ったりしたいんだ


こんなのよくないわがままだってわかってる。わかってるけど、あぁ、僕ひどいよ


鬱は何も悪くないのに


貴:ごめんなさい、、ごめんなさい!!


ボロボロ泣きながら、その場にいられなくなって走り出してしまう僕は卑怯者だ


ねぇ、ごめんなさい
友達が欲しかったんだ


本当にごめんなさい
離れたくなかったんだよ


一人になりたくなかったんだ


走って走って、逃げ込むみたいにおじいちゃんに抱きついて、何も言わず朝まで泣いて


朝日が登ってきたのを眺めていたら、ぽつぽつと言葉が溢れて出てきた


貴:おじいちゃん、どうしよう。鬱に忘却魔法使っちゃったの、、、ねぇ、どうしよう。

使うつもり無かったんだよ、でもね、気がついたら使っちゃってたの。

僕ずるい。僕ひどい。こんなの酷い奴精霊じゃないでしょ?ねぇ、おじいちゃん、、、。

「大丈夫、大丈夫じゃ。お前はそれでいい。精霊に成り切ろうとなんぞしなくてもいい。

お前は元より優しい子じゃ。酷い奴だなんて思わんでもいい。さ、顔を洗っておいで。


そうおじいちゃんに言われて川に行って顔を洗っていたら、痛みを感じて擦り傷ができていた事を思い出した


貴:鬱、怪我してたのに置いてきちゃった。


なんだか不安になってきて、ゴシゴシと顔を拭って鷹になって軍まで飛んで行った


医務室を覗いてみたらちょうど窓際のベッドで眠っている鬱が見えてほっとする


中には入らず一旦帰ってきて、花畑で花を摘んでそれを咥えて行った


鍵を魔法で開けて中に入ってベットの横の机に置いて鬱の顔にすりすりして言うの


ごめんねって

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優雅矢雫(プロフ) - 可愛すぎちょー好き! (2020年12月27日 0時) (レス) id: 6140c46fdc (このIDを非表示/違反報告)
腐女子だよ、偏見の目で見るんじゃねぇ - 更新お疲れさまです、ありがとうございます (2020年8月30日 23時) (レス) id: a8834356f6 (このIDを非表示/違反報告)
ルーナ(プロフ) - 主人公くんいい子…可愛い…はっ!これは…神では…?好きです(唐突な告白) (2020年8月30日 1時) (レス) id: f3c1e985f9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 連続で申し訳ないです。30のずこここここ…の下り笑いました!シリアスになるのか…と思った矢先の笑いありがとうございます! (2020年8月27日 22時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - 思ってたのにな、の終わりでもういい意味での鳥肌ぶわぁってなりました。凄い好きです! (2020年8月26日 3時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:地縛霊 | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年8月11日 23時

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