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貴方side
思い出した
過去、ここに忍び込んださい、このファイルをゾムは持ち帰ったのだ。
重傷を負いながら
ゾムが動けなくなった、だからこそ、βのスパイは動き、グルッペンに怪我を負わせた
否、負わせられた、のだ
普段なら、ゾムがグルッペンの所までスパイやアサシンを通すことはない
日記の抜けを、今、思い出した
昔、日記を書き終えた後に、ゾムの事が気になってグルッペンに聞きに行ったがために、抜けていた
自身の頭から、さー、っと血の気が失せて行くのかわかる
ゾムは、今どこに、無事なのでしょうか。確か、そう確か、、、あの時グルッペンは、、、
『ゾムは大怪我を負って帰って来てな。今も傷が残ってるだろ、、、あぁ、そうだ。その右胸から左脇にかけての』
『獣の爪で切り裂かれたような傷跡が、当時ゾムが負った傷だ』
そう言った、今でも覚えてる、あの傷跡は、なんとも言えないほどひどかった
『獣』βとθの共同実験で生み出されたその獣こそが、のち『人狼』と呼ばれる化け物だった
そんな化け物に、ゾムが襲われる？怪我をする？ゾムが、、、死ぬかもしれない。
だって未来は、私がここにいる時点でもう変わっているのだから
震える手でインカムのボタンを押そうと耳に手を伸ばした私は
次の瞬間感じた物凄い殺気に、咄嗟に近くにあった資料の詰まった本棚の後ろに隠れた
反射的に殺気を追って見た私の目線の先に移ったのは、、、
人とは言い難い、人だった獣。
この目で見るのは初めてだ。実に興味深いとも思うし、同時に恐ろしいとも思った
だが、私は少し安堵した
私の目線の先にいるソレは、ゾムではなく私を標的とした
それすなわち、ゾムは今は無事でこの軍を徘徊出来ている、という事だ
ここで私が見つからないよう粘れば、ゾムはその分安全に動ける
小さく、バレないように唾を飲み込んで、私は極限までに気配を消す
ソレは資料室の中を徘徊する。それに合わせて私も動く
呼吸を合わせろ、気取られるな
動きを合わせろ、足音を立てるな
常に死角にいろ、目線を合わすな
ゾムに教えてもらった、シャオロンに教えてもらったこれら全てをフル活用する
部屋から出るためにドアノブに手をかけた、そして音を立てずに開けることに成功した
心臓の音が、馬鹿みたいにうるさい。頭に血が回らず思考が停止しそうになる
獣の目線が部屋の奥に移ったのを見届けたと同時に私は走り出した
ファイルを抱えて
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ハト - パスワード解除ありがとうございます！いまきがつきました！あした見ます！ (2021年3月17日 21時) (
レス) id: bbc0313281 (このIDを非表示/違反報告)
にあ - パス解除ありがとうございます 面白かったです (2019年6月8日 18時) (レス) id: 517e27685c (このIDを非表示/違反報告)
しあ - なんか、、、いつのまにか涙が出てました。 いつから涙もろくなったのかわからないですけど、凄く感動してます！ (2019年6月1日 14時) (レス) id: d3cdf1a55c (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ファ〜↑しんさん怖い。wwwwしゅごいね！（←w (2018年8月27日 23時) (レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
らずらいと。 - シルトメーチさんの作品どれもすごい大好きです！！続々編楽しみに待ってます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2018年6月12日 19時) (レス) id: 163ac01fe3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年5月15日 0時
