【wrwrd!】我々さんと悪役さん【男主】

…15… ページ17

貴方side

朝、椅子に座ったままの状態で目が覚めた


どうやらあの後結局気絶してしまったらしい、いくつかの紙が真っ赤だ


だが、体調は悪くない

少し貧血でフラつく程度だ


これぐらいなら何一つとして問題はない。さっさとあいつらを叩き起こしてやろうww


その前にきちんと身支度を整えてからだがな


朝の5時、自室を出て部下どもの部屋に向かい、丁寧に一人一人の顔面に応急セットを叩きつける


哀れな悲鳴をあげて起きる部下どものアホヅラときたら面白すぎて酷いものだwww


貴:起きろ愚図ども！！朝練の時間だっ！！

「「「はい！！隊長！！」」」

貴:返事だけでまだ眠っているわけではあるまいな！！朝だろうと頭を回せ！！まだ眠っている馬鹿は殴り起こせ！！

「「「はい！隊長！！」」」


朝っぱらから叩き起こされ、返事だけはいいのはいつものことだ


部下より一足先に訓練室に向かえばばったりショッピさんに会った


貴:おはようございます、ショッピ隊長殿。

ショ:おはよございます、Aさん。朝練っすか。

貴:はい。


返事をしてから一礼すれば、ショッピ隊長は少し頭を掻き、言った


ショ:あの、そんな低姿勢じゃなくてもいっすよ。なんか、変な感じがするんで。

貴:我々は客ではなく、この軍に来させてもらっている集団です故、それは難しいかと。

ショ:俺らが気にしないんで、大丈夫っすよ。てか、そっちの方が嫌っていうか、、、。

貴:おや、そうですか？


うちの軍ではこれぐらい低姿勢の方が好かれるのに、、、この軍は本当に不思議だな


貴:ではショッピさん、とお呼びいたします。これが小官に出来る精一杯です故、どうかお許しください。

ショ:あ、いや、なんかすんません。わがまま言った見たいで、、、。

貴:いえ。郷に入れば郷に従え、とまではいきませんが、こちらも配慮しなければいけませんので。

我が軍部の頭は硬い。あなた方のように緩く硬くは、無理な話なのですよ、、、。

ショ:Aさん、、、。

貴:失礼。忘れてやってください。私のためにも、我が部隊の部下のためにも、ね。


ぐっと軍帽のつばを下げ、頭を下げて、持ち上げた顔で微笑めば、ショッピさんはなんとも言えぬ顔をした


その感情は知っている

優しさから生まれる、優しい思いだ


ここは彼のような根は優く真面目な人間が多い。だから、安心して奴らをくれてやれる

ここは本当に良いところだ


ここに来れたのは

神の最期のご加護だと思えるほどにはな

…16…→←…14…

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す