KISS ME BABY【0830BD企画/J.M】 (ページ14)

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■１４■好きが止まらないページ14

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街路樹がキレイに夕方から夜の景色を模っていく

Aに早く会いたい

そう思うとさっきまで重かった足取りも軽くなる

好きだ

大好きだ

それでいいじゃないか

好きだから迷うし

好きだから悩む

好きでいて欲しいからカッコつけるし

一番好きでいて欲しいから足掻いて足掻いて

どんどん見っとも無くなる

出逢ってから随分経つけど

あの頃と変わらず

いいや、あの頃よりもずっとずっと君が好きだ

君はこんな俺を笑うかな

だって仕方ないよ

こんな俺にしたのは君じゃないか

空の境界線が赤から紫にグラデーションを作る

金星がキラリ、俺と目が合って輝いた

手にしていたスマホが小さく震える

メールじゃなくて

LINEじゃなくて

その事に心が弾んだ

なんだか初めて君からの電話を取る気分だよ

通りの向こうに君のためにハンドクリームを買ったショップが見える

また買いに行かなきゃな

そんなことを考えながらその振動を止める

「…あ、うん…もうすぐ着くよ」

「ビックリした？…ふふっ、ごめんごめん」

それはまるで中学生の恋のような

甘酸っぱさを秘めた痺れが耳の奥から全身へと伝わっていく

「…まじ？」

ぱちんと何かが俺の中で弾ける

ふわふわとした

甘い甘い

特別な空気が風に舞う

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「俺も、会いたかった ──────」

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