【ハイキュー】俺の汚れたこの手では＿＿及川徹＿＿

距離30cm ページ31

睡眠学習で5限目と6限目を乗り越え、あっという間に放課後。


























「よしゃ、頑張っちゃお」
















早く部活終われー、なんて声に出したら岩ちゃんにしばかれかねないから心の中でそーっと呟く。



























「あ、及川くん……部活、頑張って」







「うんっ！ありがと！……あれ、今日は帰るの？」







「うん、用事ある……から」






「そっか……じゃあまた明日！」











体育館に向かう途中で偶然会ったAちゃんはカバンを持って、急ぎ足で昇降口に向かっていた。











急いでるとこ、邪魔しちゃうかな？って思ったりもしたけどやっぱり顔見ちゃうと話しかけたくなっちゃって














引き留めてごめんね、って言えなかった
















……








しばらくAちゃんが走り去った方を見ていると









門の方からひょこっとAちゃんが顔を覗かせた。





「……っん”？！」






突然過ぎて変な声出た……不覚…。








左手で口を抑えながらAちゃんの方をチラリ、見ると















おしとやかに爆笑しながら俺に手を振っていた。











……俺に手、ふってる？









「っあ！ばいばい！！」





「ふふ、また明日の朝」












ブンブン、手がちぎれそうな勢いで振り返すとまた笑って





ばいばいって、言ってくれた。
















俺一週間何も食べなくても生きていけるかも






ってくらいにはお腹いっぱい。

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