16我侭スリー！ ページ39
「カエレ！カエレ！‥‥カエレ！！」
そう叫びながら、鎌を振り回す怪物。
デュースは餌食になってしまう。
「言わんこっちゃない！」
少女はグリムを抱えたままデュースに駆け寄った。
一度近くにグリムを置いてデュースの怪我の様子を見るが
「あれ？思ったより軽傷？」
「いったたた。くそ。」
デュースの怪我は軽い擦り傷があるだけの軽傷だった。
世界が違うと、体の強さも変わるようだ。
少女が見るに命にかかわるような怪我をするレベルの攻撃を受けていたので心配だったようだが、大丈夫そうである。
「っち！ノーコン真面目クンは引っ込んでな！オレが仕留める！はぁっ！」
「馬鹿！エース！」
次はエースが前に出て、得意の風邪を繰り出す！…が怪物はびくともしない。
「ウウウウウウォオオォォォオォォ！」
怪物は叫びながらエースを吹き飛ばした。
「馬鹿なの！？ねぇ、馬鹿なの！？」
デュースを見て何故学ばないのか、不思議である。
「ふぎゃ〜！こっちに来るな〜！」
そうこうしている間に、怪物はグリムと少女に近づいてくる。
グリムはあまりの恐怖に泣きながら青い炎を繰り出すが、攻撃は怪物には当たる気配はない。
「クソ！来るな！来るんじゃねぇんだゾ〜！」
グリムの努力も虚しく少女とグリムに向かって鎌を振り上げる怪物。
絶体絶命だ。
＿一か八か。やるしかない。
少女はグリムや後ろにいるデュースを守るためにある決意をする。
「どこの少年漫画の絶望回だよ！この野郎！」
「A！？よけるんだゾ！？…？」
「おらぁ！」
振り降ろされた鎌に合わせて蹴りをかました少女。
怪物の手首に近い当たりをうまく狙い、鎌が怪物の手から離れる。
「物理効くんかい！」
そうだ。今のうちに逃げよう。そう思い、デュースとエースを立たせる少女。
しかし、その背後で何かが光った。
「今度は何？」
「あいつの後ろ！坑道の奥でなんか光って‥‥」
「あの光は、魔法石‥‥！？」
光の正体は魔法石だった。
少女たちが存在に気が付いたことに気づいた怪物は、今までで一番大きい雄たけびを上げた。
＜渡さない＞と。
このままでは危ない。
本能的に少女とグリムは判断した。
「おい、子分！」
「わかってる！グリムしがみついて！エース、デュースは‥‥もう、引きづるよ！？」
「うっそだろ！？」
流石に男二人を担げはしない少女は、二人の腕を肩に回し、半分引きずって走った。
「一時退却！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
芋けんぴ(プロフ) - ユノさん» ユノ様、コメントありがとうございます。ヒプマイのキャラ本編では基本的に主人公の回想のみの出番となりますが、番外編の方で関りを持たせたいなと考えています！ (2021年3月3日 12時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - ヒプマイキャラは出ますか？ (2021年3月3日 9時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 仁王彩香さん» 仁王彩香様、コメントありがとうございます！今日更新しました！お待たせしてしまい申し訳ありませんでした！ (2021年1月29日 0時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - Ｒ−アル−さん» Rさん仲間ですね！ラギーの声推しです。 (2021年1月29日 0時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香(プロフ) - こっちの作品も更新がんばってください( ´∀｀) (2021年1月27日 12時) (レス) id: f42b11f826 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：芋けんぴ | 作成日時：2020年8月14日 19時
