日常47 到着 ページ10
「「着いたー。」」
二人は汗だくで病院に到着する。
ドアを開くと病院内の冷気が出てきて、とても涼しい。
少女と独歩は院内に入り、受付の人に来た理由を話す。
「かしこまりました。今、寂雷先生をお呼びしますので少々お待ちください。」
「はい。ありがとうございます。」
独歩は受付の人と話し、機材を渡す。
「A、今日はありがとうな。」
「こちらこそですよ。独歩さんのおかげで迷わずに済みました。」
「あとこれ。荷物のお礼。」
「あ、お茶ありがとうございます。」
独歩は自販機でお茶を買って少女の元へ行き、隣に座る。
「この後は会社に戻るんですか?」
「あぁ。どうせ今日も残業して終電で帰るはめになるんだ…」
「何かすみません。」
「良いんだ。慣れてるから…」
「そうですか。」
「やぁ、Aさんに独歩君。」
「寂雷さん先日ぶりです。」「先生、こんにちは。」
少女と独歩が話していたところに、寂雷が到着し、二人を自身の診断室に招く。
「驚いたよ。二人が知り合いだったなんて。」
「たまたま今日会ったんですよ!」
「…俺のせいで悪かった。」
「いやいや、独歩さんのおかげで迷わずこれたので!」
_初対面で独歩くんとここまで仲良くなるとは、やはりこの子は興味深い。
二人のやり取りを見て寂雷はしみじみと思う。
「それで、寂雷さん今日は何の用で?」
「あぁ、悪かったね。実はこれを渡したくて…。」
寂雷は自身のポケットからあるものを取り出し少女に渡した。
「保険証!」
「ベッドに落ちていたのを見つけてね。」
「ありがとうございます。危なかった。」
少女は自身の保険証を力を込めて握りしめ、財布に大切にしまう。
「あと、この前言っていたシャンプーとリンスを渡そうと思ってね。」
「ありがとうございます!」
可愛らしいパッケージのシャンプーとリンスを渡される。
少女はそのギャップに静かに悶えた。
実はこのシャンプーとリンスはTDD時代に乱数におすすめされてから使い続けているメーカーである。
「独歩君も、暑い中ありがとう。」
「仕事なので。」
「無理しすぎないようにね。」
「はい。」
_口では承諾しているが、どうせ無理をするんだろうなと少女と寂雷は思った。
「じゃあ、寂雷さんありがとうございました。」
「先生、俺も失礼します。」
「うん。二人ともありがとうね。」
少女と独歩は寂雷の病院からでて少女は駅に独歩は会社を目指して歩き始めた。
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芋けんぴ(プロフ) - 讃良さん» ありがとうございます。私の妄想でニヤニヤしてくださるとは、嬉しいです!気持ち悪いだなんて滅相もない。嬉しい限りです。 (2020年8月2日 12時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
讃良 - こんにちは!すごく面白くて、終始ニヤニヤしながら読ませていただきました(どうか気持ち悪いとか思わないで!)。これからも全力で応援しております。頑張ってください。体調にだけ気をつけて! (2020年8月2日 10時) (レス) id: 0970343196 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 神坂 チトセさん» ありがとうございます。私も、コメントの嬉しさにニヤニヤが止まりません。嬉しい限りです。 (2020年8月1日 23時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
神坂 チトセ - こんにちは、めっちゃ面白いです。ニヤニヤが止まりません(笑)無理の無い範囲でこれからも頑張って下さい(^ ^) (2020年8月1日 20時) (レス) id: 46099f0789 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - マチさん» ありがとうございます。嬉しい限りです。 (2020年7月21日 17時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芋けんぴ | 作成日時:2020年7月14日 22時