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少女の日常 お茶会 ページ13

「ブラックが飲めねぇって、おこちゃまか?」

「まだ19歳でギリ未成年なんで良いんです。」

「19か…。」

左馬刻は妹と同世代くらいだろうとは思っていたが、まさか同級生とは思わなかったようだ。

「はい。現役大学二年生ですね。」

少女はスカルの頭を撫でながら話す。
スカルも久しぶり少女に会えたことが嬉しかったらしく、少女の膝の上で大人しく撫でられている。

「大学は始まってないのか?」

「あ、金曜日の時間割が午前中で終わりなんですよ。」

本日は金曜日。大学の時間割が午前中で終わりなので、毎週金曜にヨコハマに通うと決めたらしい。

「そうかよ。じゃあ昼飯食ったか?」

「まだです。そういえばお腹すきましたね。碧棺さんは食べました?」

「まだだな。…しょうがねぇ、作るか。」

左馬刻は自身のお腹がすいていたこともあり、キッチンへ向かう。
スカルに会いに来た少女を、外食に連れて行くことをしないのは左馬刻の優しさだろう。
できる男である。

「良いんですか?」

「別に凝ったもんは作らねぇぞ。まぁ、待ってろ。」

少女は左馬刻の言葉に甘え、スカルと遊びながら待つこと16分。

「ほら、出来たぜ。」

「あ、今から行きます。」

「手は洗えよ。」

「はーい。」

少女は手を洗い、ソファーに座る。
左馬刻はその間にスカルの分のご飯を入れ、スカルの前に置いた。
目の前には美味しそうなチャーハンと卵スープが。
左馬刻は水を入れ少女の前に座る。

「…美味しそう。」

「冷める前に食えや。」

「いただきます!」

少女はチャーハンを一口食べる。

「…美味しい!」

左馬刻は少女の食べっぷりを見て満足する。

「俺様が作ったんだから当然だな。」

「本当に美味しいです。」

少女があまりにも幸せそうに食べるので、また何か作ってやるか、と次少女が来た時のことを考える左馬刻。

「おい、ゆっくり食えよ。」

「碧棺さん、何か面倒見良いですよね。」

「うるせ。」

「妹さんか弟さんがいるんですか?」

「あー、ちょうどお前と同じ歳の妹がいるな。」

「絶対美人なやつ。」

左馬刻もかなりな美形であるため、妹もきっと美人なのだろうと少女はかってに想像した。

「目に入れても痛くないくらいには可愛い。」

「さようですか。」

きっと、仲良くなれるだろう。
いつか少女と妹が二人で仲良くしていたら、と想像を膨らませる左馬刻。
その顔はとても優しい顔だった。

にゃー
スカルはそんな二人を見守るのだった。

第五章 プロローグ→←少女の日常 門番



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芋けんぴ(プロフ) - 讃良さん» ありがとうございます。私の妄想でニヤニヤしてくださるとは、嬉しいです!気持ち悪いだなんて滅相もない。嬉しい限りです。 (2020年8月2日 12時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
讃良 - こんにちは!すごく面白くて、終始ニヤニヤしながら読ませていただきました(どうか気持ち悪いとか思わないで!)。これからも全力で応援しております。頑張ってください。体調にだけ気をつけて! (2020年8月2日 10時) (レス) id: 0970343196 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 神坂 チトセさん» ありがとうございます。私も、コメントの嬉しさにニヤニヤが止まりません。嬉しい限りです。 (2020年8月1日 23時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
神坂 チトセ - こんにちは、めっちゃ面白いです。ニヤニヤが止まりません(笑)無理の無い範囲でこれからも頑張って下さい(^ ^) (2020年8月1日 20時) (レス) id: 46099f0789 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - マチさん» ありがとうございます。嬉しい限りです。 (2020年7月21日 17時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:芋けんぴ | 作成日時:2020年7月14日 22時

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