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日常32 絶体絶命からの ページ40

「…碧棺さん囲まれてます。」

「見りゃわかる。」

っち。左馬刻は舌打ちをこぼす。
前から七人、後ろから六人。少女と左馬刻は背中を合わせる。

「あそこにいたのが運の尽きだ。」

「私がどこにいようが私の勝手だろうが。」

「だが、見られたからにゃぁ生きて返せないなぁ。あと、その猫はいただこうか。」

男はニヒルに笑い少女を見下ろす。

「私、別に<モスキート>の取引現場なんて見てません。」

「「いや、それ全部見てんじゃねぇか!!」」

「お前らがあそこにいたのが悪いんだよ!この若くして薄らハゲ。」

「おい、話がややこしくなるからお前一回黙れ。」

「えー。」

少女が男達と言い合いをしている中、左馬刻はどうしようか考える。
自分一人なら何とかなるが、なんせ今は少女がいる。少女を傷つけずにこの状況から脱出する方法を考えるが、厳しい。

「お前、よく見たら碧棺左馬刻じゃねぇか。」

「だったら何だよ。」

「おいてめぇら!今なら碧棺も倒せるぜ!」

ひゃはは〜
汚い笑い声をあげる彼らに左馬刻と少女はイライラし始める。

「うるさいんだよ!」

「ほでゅぁ…」

ちーん。少女は自身の一番近くにいる男に金的をかます。

「…おい。お前本当に女か?」

「生物学上女ですけど。」

左馬刻はドン引きである。

「碧棺さん、提案があります。」

「あ?」

「こいつらがマイク持ち出す前に殴りつぶすのはどうでしょう?」

「…できんのかよ?」

「はい。私今かなりムカついているので。」

「は!強気な女は嫌いじゃねぇ。…無理だけはすんなよ。」

少女と左馬刻は地獄の鬼を思い出させるような笑みを浮かべ、背中を合わせる。

「ちょっとここにいてね。」

少女はアリアナを優しく降ろすと男どもに向き合った。

「「おい、てめぇら覚悟しろや。」」

少女と左馬刻は一斉に殴り込んだ。



しーん。
裏路地に静寂が訪れる。そこには二人の人物が立っていた。

「おい、お前やるな。」

「碧棺さんも凄いですね〜。」

男どもが伸びる上に二人座り談笑する。

少女が五人、左馬刻が八人の男を倒した。人数的に圧倒的不利な殴り合いを制したのである。
左馬刻は煙草に火をつける。
その中少女は…

「今日はマッキーがないなぁ。あ、ムヒあるや。」

「それで何すんだよ。」

「目の周りに塗ります。」

少女は楽しそうにムヒを塗る。左馬刻は引いた眼で少女を眺める。
アリアナはムヒの匂いが苦手なのか、少女に近づかず左馬刻の横に腰を下ろした。

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いもけんぴ(プロフ) - レイルさん» レイル様、コメントありがとうございます!そうです…そのまさかです…(笑) ありがとうございます!とても嬉しいです! (2023年1月31日 5時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
レイル(プロフ) - 文豪のやつって、、、!まさか、、、!!((この小説面白くて大好きです!応援してます!! (2022年12月15日 20時) (レス) @page48 id: 738b0dd677 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 詩音さん» そう言っていただけてとても嬉しいです。これからも乾をよろしくお願いします! (2020年7月10日 19時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - え…なんですかこれ…好きです…主人公のテンションが可愛いですね!!!!更新楽しみにしております!!!! (2020年7月10日 15時) (レス) id: e70b445cf3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:芋けんぴ | 作成日時:2020年7月7日 17時

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