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日常31 角といえば ページ39

「くっそ。親父のやつ。」

少女のいる場所の近くの裏路地に一人の男が来ていた。
男の名は碧棺左馬刻。ヨコハマで彼の名を知らない者はいないだろう。

ヨコハマディビジョンに拠点を置く世界的に有名な暴力団組織「火貂組(かてん)」の若頭である彼は、組長の男に命令されある取引を潰そうとしていた。

男はイライラが止まらない様子で煙草に火をつける。

「白猫組(はくびょう)のやつらぶっ潰す。」

男は明確な殺意を白猫組に抱き、裏路地の角を曲がろうとする

ドンっ

「わ!」

「てめぇ、誰にぶつかったのかわかって…っておい!」

「ごめんなさい!それどころじゃないんです!」

左馬刻にぶつかってきたのはアリアナを抱いた少女だった。
少女は一般の人を巻き込んでしまったと思い込み、左馬刻の腕を引き走る。

「待てやゴラァ!!」

「誰が待つかコラ!!」

「てめぇ、いったい何なんだよ!!」

左馬刻は少女が女という事と、突然の事態の混乱から少女の手を振り払えず少女について走る。

「お兄さん、巻き込んでごめんなさい!」

「っち。おい、お前こっちにこい!」

左馬刻は少女が裏路地の地形に慣れていないことを感じ取り、今度は左馬刻が少女の腕を引き逃げる。
流石、というべきだろう。少女と左馬刻は男たちをまき、ある場所で息をひそめていた。

「はぁ、はぁ、お兄さんありがとうございます。助かりました。」

「ンな事よりてめぇ誰だ?」

「私は乾Aです。ちょっと猫を探していたら何かやばい所を見てしまって。」

「そーかよ。」

「お兄さんの名前は?」

「俺様を知らねぇのか?」

「逆に何で知ってると思うんですか?ナルシスト?」

「あぁ?誰がナルシストだ!…俺様は碧棺左馬刻だ。よく覚えとけ。」

「…改めまして碧棺さん、ありがとうございました。」

少女は深く頭を下げる。

「んで、何で追いかけられてた。」

「それが〜〜」

少女は先ほどあったことを左馬刻に説明する。
それを聞いた左馬刻は、

「成程な。お前はこのまま逃げろ。」

「え、でも」

「いいからさっさと…っち。」

「見つけたぜ〜。」

左馬刻が少女を逃がそうとしたその時、先ほどの男たちに見つかり路がふさがれてしまった。
少女が反対側に逃げようと反対がをを見ると

「さっきはよくも顔面蹴ってくれたなぁ?」

少女が顔面蹴り飛ばした男と数人が立ちふさがっていた。
男たちは仲間を呼んだのか10人ほど人数が増えている。

「っち。」

まさに絶体絶命である。

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いもけんぴ(プロフ) - レイルさん» レイル様、コメントありがとうございます!そうです…そのまさかです…(笑) ありがとうございます!とても嬉しいです! (2023年1月31日 5時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
レイル(プロフ) - 文豪のやつって、、、!まさか、、、!!((この小説面白くて大好きです!応援してます!! (2022年12月15日 20時) (レス) @page48 id: 738b0dd677 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 詩音さん» そう言っていただけてとても嬉しいです。これからも乾をよろしくお願いします! (2020年7月10日 19時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - え…なんですかこれ…好きです…主人公のテンションが可愛いですね!!!!更新楽しみにしております!!!! (2020年7月10日 15時) (レス) id: e70b445cf3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:芋けんぴ | 作成日時:2020年7月7日 17時

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