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日常25 目的 ページ31

「お前の目的はなんだ。」

「目的?」

乱数はしびれを切らし、実力行使に出る。
少女は異性に押し倒されている割には冷静だ。乱数だからだろうか、それれとも単に危機感が足りていないのか、抵抗一つしないで乱数を見ながら考える。

「いや、目的ってなんの?」

少女はどんなに思考しても思いつかなかった。

「とぼけるな。何か目的があって俺たちに近づいたんだろ。」

少々人間不信な側面もあるのか、乱数は少女に何か裏があると信じて疑わない。

「いや、特に…」

乱数は黙って少女を睨む。

「あ、あれだ、今日ここに来た目的ならあるや。」

「…それを言え。」

少女はにやりと笑う。なぜこの局面でこのような顔をするのか、乱数の警戒は高まる。張りつめられた空気の中、少女の目的は…

「単純に乱数と仲良くなりたかったから来たよ。」

「は?」

少女の予想外な回答に乱数の力が緩む。少女は抜けようと思えばいつでもこの体勢から抜けられるが、そのまま乱数をじっと見つめていた。

乱数はどんなに考えても少女が考えていることがわからなかった。しかし、少女が人と距離を詰めようとする理由なんてただ一つだ。友達になりたい。それだけだ。

「…はぁ。僕の負け。もう、おねーさんわかんないや。」

「私も乱数がわからんのだが。」

空気が緩んだ今、少女が思うことは
下アングルから見ても可愛い子は可愛いんだな〜。
である。いや、危機感を身につけていただきたい。切実に。

「ごめんね、おねーさん!驚かせて!」

「特に驚いてないから大丈夫。」

乱数は今度こそ少女の上からどき、少女は体を起こす。

「乱数の性格って、さっきのが素?」

「どっちでしょーか!」

「さっきの。」

「秘密!」

正直、先ほどの乱数を見た後で今の乱数を見ると、笑顔が作られたものにしか見えない。と少女は思う。きっと、あれが本当の彼なのだろう。

「さっきのでいいと思うんだけどな〜。」

「…どうして?」

「可愛い子がオラつくギャップって良いなと。」

「僕本当におねーさんがわかんない。」

先ほどの少女に対しての失礼な態度すらこの少女は受け入れてしまうのか。乱数はよくわからないがこの少女を警戒する意味がないと感じたらしい。

まだ、信頼とまではいかなくても、たまになら会ってやらんこともないか。
乱数はそう思いながら少女を見る。

「眠い。」

「寝よっか。」

二人はその後寝る準備をして眠りに落ちた。

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いもけんぴ(プロフ) - レイルさん» レイル様、コメントありがとうございます!そうです…そのまさかです…(笑) ありがとうございます!とても嬉しいです! (2023年1月31日 5時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
レイル(プロフ) - 文豪のやつって、、、!まさか、、、!!((この小説面白くて大好きです!応援してます!! (2022年12月15日 20時) (レス) @page48 id: 738b0dd677 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 詩音さん» そう言っていただけてとても嬉しいです。これからも乾をよろしくお願いします! (2020年7月10日 19時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - え…なんですかこれ…好きです…主人公のテンションが可愛いですね!!!!更新楽しみにしております!!!! (2020年7月10日 15時) (レス) id: e70b445cf3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:芋けんぴ | 作成日時:2020年7月7日 17時

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