日常21 女友達 ページ25
「夢野さん、騙されました？」
「はい、少々驚きました。」
「夢野さんが嘘つきなのは学びましたから。」
「帝統のようには騙されない…と。」
「当たり前です！あんな負けばかりのギャンブラーとは違いますよ。」
「それは失礼いたしました。」
幻太郎は驚きつつも、あんな嘘に騙されるのは帝統くらいだろうと納得する。
少女は、幻太郎から一本とれたため、嬉しそうにしている。
幻太郎が勝手に警戒しているだけで、少女はただ悪戯心が働いただけなので、二人の雰囲気の温度差が凄い。
取りあえず二人はご飯を注文し、今度こそ本題に入る。
「あ、そういえば、夢野さんのお話とは？」
「…Aさん。貴方は何者ですか？」
「はい？」
今回話題は本気で意味が解らないらしく、先ほどとは打って変わり今度は少女が目を見開く。
「何者…とは？」
「いえ、貴方があまりにもすんなりと小生たちに溶け込むものですから…それに小生の心を見透かしたような発言をするものですから。」
「もしかして警戒されてます？私。」
「もしかしなくとも警戒されてます。」
「マジで！？え、嬉しい。」
「は？」
警戒されて喜ぶ人が未だかつていただろうか。少女は何故か、警戒されていた事実に喜びを感じている。幻太郎は予想外すぎる少女の反応に目が点になってしまう。
「私、色んな人になめられがちなので警戒されるのって何か新鮮ですね。」
「そうですか…。」
「はい！あ、ちなみに言いますと私ただの女子大学生です。残念ながら実家もありきたりな家庭です。」
「…何だか警戒していたことが馬鹿らしく思えてきました。」
「それはなんか寂しい。」
「変わってらっしゃいますね。」
「よく言われるんで流石に最近自覚しました。」
「そうですか…」
幻太郎は、自分も変人である自覚があるがこの少女にはかなわないだろうと確信する。
「まぁ、警戒も解けましたし、これで夢野さんとも友達ですね〜。」
「え？」
「え？」
「…友達ですか？」
少女は幻太郎の反応を見て＜もしかしてこの人も友達って言葉禁句？＞と冷や汗をかいている。
「ごめんなさい、嫌でしたか？」
「あ、いえ。そういうわけでは無いんです。ただ…」
「ただ？」
「女性の友達が出来たのは初めてなので。」
「そうなんですか？」
「はい。」
「じゃあ、私が夢野さんの初めての女友達か…光栄だ。」
そう言って笑う少女を見て
幻太郎は少女の人柄が故に溶け込むのが早いことを確信した。
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いもけんぴ(プロフ) - レイルさん» レイル様、コメントありがとうございます！そうです…そのまさかです…(笑) ありがとうございます！とても嬉しいです！ (2023年1月31日 5時) (
レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
レイル(プロフ) - 文豪のやつって、、、！まさか、、、！！((この小説面白くて大好きです！応援してます！！ (2022年12月15日 20時) (レス) @page48 id: 738b0dd677 (このIDを非表示/違反報告)
芋けんぴ(プロフ) - 詩音さん» そう言っていただけてとても嬉しいです。これからも乾をよろしくお願いします！ (2020年7月10日 19時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - え…なんですかこれ…好きです…主人公のテンションが可愛いですね!!!!更新楽しみにしております!!!! (2020年7月10日 15時) (レス) id: e70b445cf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2020年7月7日 17時
