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吸血鬼 十九 ページ19

「なっ…これは一体?」

リリイにぃは驚いて俺たちから距離をとった。

『リリイ…俺はお前達と争いたくない』

俺がそう言うとリリイも御園も戸惑いを瞳に浮かべた。

『《椿を止める》目的は同じなんだ…だから協力しないか?』

「なんだと?」

御園が反応を返してくれたので俺は話した。

『このままだとリリイの下位吸血鬼も他の真祖の下位吸血鬼も危険だ…これ以上、誰も失わないために協力して欲しいっ』

そう言って俺は御園に頭を下げた。
すると御園は驚いた顔をしたあとそっぽを向いて言った。

「ふんっそんなに僕の下僕を希望するなら使ってやってもいいけどな!」

―良かったな…真昼―

嗚呼、本当に良かった…ありがとうレンス…

「だが貴様が働かないならすぐにでも猫も貴様も僕が…」

御園がそう言おうとした時、リリイにぃを振り返って顔を赤くしながら御園は言った。

「何を笑っているリリイッ」

仲がいいんだな…2人は―…
俺は…彼らの平和を護りたい…今度こそ―…

俺がそう考えて俯くとクロにぃが突然、俺の頭に手を乗せて撫でてきた。

『…クロ?』

「少しは甘えろよ…面倒くせーけどお前はオレ達の弟なんだからな―…」

『…優しいなクロは、その優しさを椿にもやってくれ』

椿にぃもきっと寂しいはずだから、知っていて欲しかったんだと思うから…。

すると突然、御園が倒れかけた。
ギリギリで俺が支えたけど眠っているようだ。

『寝るの早いな…御園』

「はい、御園は9時になると眠ってしまうんですよ」

『小学生かよw』

御園が起きていられないからSNSサイトのアドレスをもらってその場はお開きになった。

『クロ…ありがとう…』

帰り道でクロにそう言うとクロは不思議そうな顔をして首をかしげた。

「なんかお礼言われることオレはしてねーぞ?」

『いいんだよ!俺が言いたかっただけだから!』

俺がそう言うとクロは首をかしげながらも俺の頭を撫でた。

「そうか」

そう一言だけ言って…―

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本田愛実(プロフ) - 早く続きが読みたいです! (2022年1月3日 20時) (レス) @page20 id: 83798b3a89 (このIDを非表示/違反報告)
るな - いい設定ですね!読みながら色々調べたら面白さ倍増!!続き読みたい!レイトレンス! (2019年4月20日 21時) (レス) id: b53846a28e (このIDを非表示/違反報告)
ナイトメア - すごいですつづきおねがいします読みたいです (2018年12月31日 16時) (レス) id: e40bc9480f (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 物凄く面白いです。続きが読みたいです。 (2018年8月26日 9時) (レス) id: fa117b4385 (このIDを非表示/違反報告)
月光ノワール - クロと真昼のやりとりがとっても可愛いと思って楽しく読めました。続きを楽しみに待ってます。 (2018年6月13日 12時) (レス) id: ccd2719836 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜月 | 作成日時:2016年6月16日 20時

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