大切なあなた (ページ11)

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プレゼントページ11

それは
素敵なサプライズだった。

急に目の前に立ち、
自分の憧れの人が歌ってくれている。

そしてそれは
自分の為に作ってくれた曲・・・

愛に溢れた

・・切ない曲。

「・・これが僕の、彼女に贈る
最初で
最後のプレゼントです。

僕の、
彼女への気持ちです。

大好きです。

いつまでも」

素敵な曲を聴かせてもらった後に

そんな言葉を聞かされて
胸が張り裂けそうになる。

「・・・だけど、
あいつとうまくやってください」

「！！」

「僕は
ずっと、ふたりのこと
応援することに決めたから」

「・・・悠仁」

「・・好きになってよかったです」

「・・・っ」

気付けば涙が溢れていた。

こんなにも

胸が熱くなって
どこかで胸が苦しくなる。

なんで・・・なんでなの・・

そんなの・・わかってた。

私は気付いてたんだ。

「・・えっ」

おぉーーっ

ひゅーひゅー！

周りからの

拍手なんか、

歓声なんか・・
このステージに当たる光なんか
全て気にならなかった。

気付けば
ステージに上がっていて

私は悠仁を抱きしめていたのだ。