気になる 悠仁side ページ30
岩沢と数日ぶりに
レコーディングで一緒になった。
「はよ、風邪治った?」
「おはよ〜、うん、平気。
ありがと」
「あ〜それはよかった」
そう言って肩をぽんっと叩くと
レコーディング室にあるソファに座り、
タバコをいつものように口に咥えた。
いつもの見慣れた光景だったのに
そのタバコの香りが彼女を思い出させた。
・・・・やっぱりこの香りだ。
彼女の家に行ったんだ・・
そして彼女のベットに入って・・
それで・・・
・・・・・・・
あぁ・・・だめだ。
レコーディングが始まる中、
タバコの香りだけで
色んな想像で
頭がおかしくなりそうだ。
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「・・すみません。
ちょっと、
休憩もらっていいですか?」
「はーい、じゃあ、
また声かけて」
「すみません・・」
タバコを取り出し
その香りでなんとか気持ちを落ち着かせる。
「・・おまえ、ひょっとして」
「は?な、なに」
「・・何キレてんだよ」
「え、や、ごめん・・」
「体調まだ、悪いんじゃねぇの?
無理すんなよ。それだけ」
そう言うと口を膨らませて
部屋から出て行ってしまった。
はぁ・・
何やってんだ、俺。
ただ心配してくれてるだけなのに、
"ひょっとして・・"
と言われるだけで体がビクついてしまう。
それはたぶん・・
岩沢に後ろめたいことがあるからで、
俺自身、
彼女のことか気になっている事に
気付いてしまったからなんだと思う。
「すみません、再開お願いします」
タバコを吸い終えた岩沢が
帰って来たところでレコーディングが
再開された。
俺と目を合わせる事なく
レコーディングしている。
「ちょっとずれてるなー」
ディレクターからの声に俺たちは謝る。
レコーディングは無事なんとか終わり、
謝りに岩沢の元へ向かった。
「さっきはその、ごめん。
心配してくれてありがと。
大丈夫だから」
「・・おう。別に気にしてねぇけど」
そう言って彼は
すぐに帰ってしまった。
怒らせたかな・・
そう思いながらも
彼女を思わずにはいられない自分に
言い訳ができないでいた。
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miu(プロフ) - みくさん» みく様 ご指摘ありがとうございます。外せてませんでした( ゚д゚) (2018年9月10日 0時) (レス) id: ccb9a6d634 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - オリフラ外さなくていいんですか? (2018年9月10日 0時) (レス) id: 5382e69d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:miu | 作成日時:2018年8月28日 23時