王子なんてくそ食らえ２【佐野玲於】 (ページ10)

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涼太『Aちゃん。

、、、俺、本気で好きだよ。』

真っ直ぐ私を見て好きだよ、、、って

...頭が真っ白になる。

涼太『まだ言うつもりなかったんだけど、あんな顔してたから。』

Aちゃんは笑ってるほうがいいよ。って言ってくれる涼太くんてどんだけ優しいんだろう。

ほんとなんで私なんか。

、、、でも、私やっぱり

A『涼太くん、、、ありがとう。あのね、、』

涼太『、、、今すぐじゃなくていい。もう玲於にも遠慮しないから。』

先に戻るね。って涼太くんは私が何か言う前に行っちゃった。

残された階段で一人考える。

涼太くんが私を好き、、、まだ信じられないよ。

いつから？何で私？

きっとこんなに優しい涼太くんが彼氏だったら幸せなのかな。

それでも、、、私はやっぱり玲於が好き。

もう一度自分を落ち着かせて私も部屋に戻る。

綾乃『おそ～い！お腹痛いとか？大丈夫？』

部屋はまだまだ騒がしく盛り上がってて、綾乃の隣に座ると心配そうに聞いてくれた。

A『、、、大丈夫。ありがとう。』

綾乃『本当に？、、、さっき涼太くんも言ってたけど、Aが大丈夫って言う時はだいたい大丈夫じゃないって。。』

A『本当に平気！ほら！！』

涼太くんの名前が出てちょっと動揺しちゃったけど、精一杯の笑顔で綾乃にアピールする。

チラッと涼太くんの方に目をやると、こっち見てたみたいですぐ目が合って口元ニコッてしてくるから、ちょっと恥ずかしくなって同じく口元ニコッてしてすぐ目をそらした。

綾乃『ちょっと、、、何そのアイコンタクト！今見ちゃいましたけど♪』

私をニヤニヤ見ながら小声でそんなこと聞いてくる。

A『そんなんじゃないよ。。』

綾乃『そういえば佐野くんの手の怪我のことも結局教えてもらってないし、最近秘密ばっかりじゃん～。』

唇とがらせて拗ねたみたいにツンツンしてくる。

A『秘密とかじゃないけど、、、』

綾乃『じゃあもう全部綾乃ちゃんに話しなさいよ～。』

A『そ、そうだよね、、、あの、じゃあ後で聞いてくれる？』

綾乃『もちろん！とりあえず今楽しまなきゃ♪よしっ歌うよ！』

色々アドバイスしてくれる綾乃には後で聞いてもらおう。

綾乃の言う通り、せっかくの楽しかった文化祭の打ち上げ。
今しかないこの瞬間を楽しまなきゃ！

　

皆で歌って思いっきり声出したら自然に笑顔もこぼれた。