王子なんてくそ食らえ２【佐野玲於】 (ページ38)

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綾乃『ねぇ、そういえば涼太くんは？』

A『あ、、、実は絵理と会う前に呼び止められて。涼太くんにも玲於が好きってちゃんと言ったの。

、、、私、人を傷つけてばっかり。』

綾乃『自分も沢山傷ついてるでしょ。Aが泣いてると皆心配するぞ。今も目真っ赤。』

、、、後ろの音楽が急に大きくなって、体育館の扉が開いたってわかった。

振り向くとそこには

玲於『、、、ゲホッゲホッ。は？なんで？』

A『れ、玲於？何で、？』

いつもタイミングいい。

玲於『いや、それこっちのセリフ。、、ゲホッ。俺トイレ。』

綾乃『うちら亜樹達を待ってて。てか佐野くん、すごい咳。大丈夫？』

玲於『あー。さっきまでは全然平気だったんだけど、なんか咳止まんねぇ。』

A『風邪、、、？ひくんだ。』

玲於『おい、それどういう意味だよ。ゲホッゲホッ、、、』

ほっぺたつねられた。

A『夜更かしばっかりするからだよ。』

玲於『、、、てか、さっき何で逃げたの？』

A『え...っと、』

玲於『まっ、いいや。トイレ行ってくる。』

咳き込みながら苦しそうに歩き出した玲於。

ちょっと顔も赤いし熱あるのかな、、、

綾乃『ねぇ、風邪だって。』

A『ね、うん。咳辛そう。』

綾乃『今日さ、送ってあげたら？』

A『え？何言ってんの？そんなの無理だよ。』

綾乃『何で？チャンスじゃん！優しく介抱してあげなよ。』

A『そんなの、、、私が熱出る。。』

戻って来た玲於が私の目の前でピッタリ止まった。

玲於『A、泣いた？』

A『なっ、、』

玲於『目、赤い。誰かに泣かされた？、、、ゴホッゴホッ。』

綾乃『...あ！あのさ、佐野くん、今日はAが佐野くんのこと送るって。具合い悪いんだから甘えてみたら？』

A『ちょっと、綾乃！そんな勝手に、、、！』

玲於がこっちチラッて見て

玲於『、、、わかった。もうすぐ終るから。』

私の頭を手でぐしゃってしてから体育館に戻って行った

A『あーやーのー///』

綾乃『お礼なんていいよ(笑)』

A『もーどうしよう;』

綾乃『あはっ♪顔も赤くなった(笑) A熱出たんじゃない？』

ケラケラ笑う綾乃にからかわれて、でもいつも助けてもらってばっかりだ。

もうすぐ終るって言ってたけど、それからだいぶ待ってやっと皆が出てきた。