王子なんてくそ食らえ２【佐野玲於】 (ページ32)

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誰もいないL字廊下。

A『涼太くん、、どうしたの？』

涼太『さっきのたまたま聞こえちゃってさ。。。打ち上げの後、玲於に会ったの？』

A『あ、、うん。』

涼太『、、、もしかして、玲於と付き合ってる？』

A『ま、まさか！玲於、、、好きな子いるみたいだし。』

涼太『、、へぇ。それ、誰なのか聞いた？』

A『ううん。聞いてない。。。聞けないよ。』

涼太『俺、、、玲於の好きな子わかるかも。』

A『え、、、涼太くんも知ってる子なんだ。。。そっか。』

涼太『教えてあげようか？』

A『、、ううん。』

心の準備出来てない。今は聞きたくないよ。

涼太『じゃあさ、、、代わりにその苦しい気持ちから解放される方法教えてあげる。』

少しずつ近づく涼太くん

涼太『他の人好きになればいいんだよ。そしたらそんな辛い思いしなくていいから。』

A『、、、え？』

涼太『もっと意地悪なこと言っていい？、、、』

いつもの涼太くんと違う

A『他の人、、なんて』

そんなの無理だよ。

もう玲於を知る前には戻れないから。

涼太『Aちゃん、玲於なんか忘れちゃえば？』

耳元で呟く。今にも涼太くんの顔がくっつきそう

A『ちょっ、、涼太くんっ、』

思わず突き飛ばした。

涼太『、、、もう玲於じゃなくて俺にしない？玲於みたく泣かせたりしないから。』

この空気に耐えられなくて、その場を走って逃げた。

このまま教室に戻ることも出来なくて、反対校舎の１階にある保健室に駆け込む。

具合悪くて、、、なんて嘘ついちゃったけど、保健の先生がベッドで少し休みなさいって。

朝からこんなことになるなんて。。。

ポケットに入れたスマホが振動して、綾乃から。
どこにいるの？授業始まるよ。ってLINE。

今保健室。一時間目はサボるね。って返信して心臓を落ち着かせる。

あんな涼太くん初めて見た。。。

ボーっとしてたら一時間目が終わるチャイムが鳴った。

保健室の先生がどお？って声かけにきて、大丈夫です。ってさすがに教室に戻ることにした。

足取り重くこっちの校舎歩いてて、何気無く自販機の前通りすぎた瞬間に見つけちゃった。

ピルクル！？

だって、、、前に玲於がうちらの校舎に居た時、こっちにはピルクル売ってないから買いに来たって言ってたよね？

こっちにも売ってるじゃん、、、