王子なんてくそ食らえ２【佐野玲於】 (ページ29)

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うっ、、知りたくないって言ったら嘘になる。でも同じ学校の子だったらどうしよう。そんなの学校行くのも嫌だ。。。

まさか、、、まさかだけど。亜紀とか美月とか理恵だったら？

すごく嫌な予感がする。ネガティブが止まらない。

でも

A『知りたい、、。』

綾乃『なんとなく聞いてみるね。それとさ、今度はAからアプローチしてみるってのはどう？』

A『どういうこと？』

綾乃『諦めないなら進むしかないよ！見てるだけでいいの？佐野くんが他の子と付き合ってもいいの？』

A『それは嫌だけど、、、』

綾乃『自分は好きな気持ち隠して相手には好きになってもらうなんて思ってたら、何年あっても足りないよ。』

A『、、確かに。どうすればいい？』

綾乃『まず出来れば毎日少しでもいいから顔を合わせるか連絡はする。ちょっとでも佐野くんの日常にAがいることを当たり前にするの。』

A『うん。。』

綾乃『当たり前になってきたら会わない日にAを思い出すでしょ。今日は何してるかな？って気になり出す。そうしたらいつの間にかAのこと考える時間が増えて、Aしか考えられないようになる。』

A『そんなうまくいくかな？』

綾乃『まぁ、やってみる価値はあるんじゃない？好きって気持ちはさ、察してなんて無理なんだよ。伝えても伝えても伝わらないのって好きの気持ちだけ。ちょっとずつ頑張って行動してみたら？

って、、、人には言えるけど自分じゃなかなかね(笑)』

A『(笑)綾乃のおかげで少しネガティブ抜けた。うじうじ泣いてても始まらないもんね。』

綾乃『そうだよ！』

A『綾乃はどうなの？亜嵐くん、、、』

綾乃『私？私は、、、いつかは気持ち伝えたいなとは思うけど、今の距離感が心地よくて甘えてるのかも。連絡はしてるけど。
今度またご飯行こうねって言われてすごい浮かれた♪
Aに偉そうなこと言っといて私のが弱虫だよ(笑)』

A『皆悩むことは同じなんだね。』

綾乃『夜は短し恋せよ乙女っていうじゃん？一緒に居れる時間なんて短いし、それもいつまでかわかんないから、後悔しない！を目標にしよ。』

A『うん、やってみる！』

綾乃『私も頑張る！』

結局一時間くらい並んで食べたパンケーキは甘くてふわふわでシュワってして、まるで玲於に見つめられた時の私みたいにあっという間に溶けていった。

これは確かに幸せのパンケーキ！玲於にも食べさせたいなって。