第百十五話【開戦の幕開け】 ページ19
守勢───福沢・乱歩・与謝野・賢治
攻勢「甲」───国木田・谷崎
攻勢「乙」───太宰・敦
攻勢「丙」───A
「攻勢「甲」と「乙」は二組に分割、谷崎君の隠密能力と私の異能無効化で敵の横あいを叩く。万が一守勢・攻勢のどちらかで危機的状況に陥ったら「丙」のAちゃんが救援に入る」
それぞれの役割を言い渡された。
「太宰さん一ついいですか?」
敦が手を挙げ、太宰に呼び掛けた。
「どうしたんだい敦君?」
「攻勢のそれぞれの役割は判りました。でも、Aさん一人で大丈夫なのですか?」
皆の視線が私に移った。
「あぁ、それはね。Aちゃんは既に組合の構成員との戦闘を経験し、相手の異能力も知っている。Aちゃんは攻勢派でもあり、守勢派でもある人選だ。基本は守勢の方について貰うが、場合によっては私達の支援をしてもらうつもりで考えている。それに、彼女はそのことについて同意しているよ」
太宰はそう説明すると私へ視線を移した。
「と云う事だよ。敦君。 だから私の事は心配しないで」と私は敦に云った。
私は攻勢という部類であるが、加勢とも思われる立ち位置になるだろう。
しかし、その分リスクはある。
「丙」の人員は最初から私一人だけである為、もし私が敵に捕まってしまう状況になれば......最悪、助けが来ない。そうならない為にも行動は慎重にならなければいけない。
話が終わったのを見届けて、再び福沢は口を開いた。
「三組織の内、生き残るのは一組織のみだ。闘う他に活路は無い」
その言葉に私達は身が引き締まった。
「 三組織、異能力戦争だ!」
────闘いの火蓋は切られた。
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トキハル(プロフ) - 長らくお待たせしましたm(_ _)m 更新始めていきます。 (2020年3月4日 15時) (レス) id: a4508594ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トキハル | 作成日時:2020年3月4日 14時