第九十八話【剏めての御使い】 ページ2
次の日───
昨日は、組合によって連れ去られた賢治を探しに谷崎・ナオミ・敦が市街地に向かった。そこで、賢治を連れ去ったとみられる組合の一員と交戦をした。
始めは相手の空間隔離型の異能力と強力な異能生命体に劣勢を強いられたが、谷崎と敦の連携により相手の異能空間から脱する事が出来た。加えて、連れ去られていた賢治とナオミ、マフィア関係者などの解放にも成功した。
その後、私達と一緒に異能空間に閉じ込められた街医者と名乗る男と軽く会話をし、私達は別れた。私達が帰ろうとした時、迎えに来た鏡花が酷く怯え、過呼吸にまで陥っていた。理由がわからないまま、何とか鏡花が落ち着いた所で、私達は探偵事務所に戻ったのだった。
探偵社へ戻った時、私は国木田の静止も聞かず単独行動をしたことについて、こっぴどく怒られた。それでも、全員無事に帰って来た事になによりだったらしい────
そして、今日は敦と鏡花が法廷の判事に証拠品を渡す仕事があるようだ。鏡花にとっては初仕事である。
ちなみに、私は今日も組合についての情報収集なので、二人の仕事を手伝うことはできない。また、二人が帰ってきたら、初仕事の祝いにうずまきで何か奢ってあげようとそんな事を考えながら、私は二人を見送った。
数十分後......
何があったのか......
簡潔に云えば、鏡花が護身用に持っていた電撃針を判事に向かって撃ったらしい。当然それにより、判事は気絶した。暫くして目を覚まし、憤慨する判事をなんとか社長が話をつけたことで事なきを得たようだった。
それから今、二人は公園に居ると敦から連絡が来た。確かに、仕事に失敗すると探偵社へ帰りにくくなるかもしれない。何故鏡花が電撃針を撃ったのかはわからないが、誰にでも失敗はつきものだ。よし、何であれ、後でうずまきで奢ってあげよう。私はそんな事を考えながら、仕事を進めていた。
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トキハル(プロフ) - 長らくお待たせしましたm(_ _)m 更新始めていきます。 (2020年3月4日 15時) (レス) id: a4508594ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トキハル | 作成日時:2020年3月4日 14時