事。4 ページ31
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ともやside
ともや「お前、あんまり、他のやつと話すなよ」
気づいたらでてた言葉に、全てを込めて。
遠くの席で誰かの話で笑ってるAをイライラしながら見て、イライラを酒で流し込むたびにクラクラした。
自主的な一気飲みに小柳さんは高らかに笑い、にっちは深いため息をついた。
目を離した好きににっちがAのとなりに座って、サラサラの長い髪を触ってるのを見たとき、頭が真っ白になって、気づいたら立ち上がってにっちのそばまでいって睨んでた。
気づけよ。A。
全身人霊で好きなのに、俺の目をちゃんと見ることもない。
二日酔いをズルズルと引きづりながら、3分遅刻して千葉の家の前まで来ると、にっちがウロウロしていた。
にち「千葉さんの家ってここですか?」
ともや「ストーカー?警察ですね」
にち「チャイム押してもでないし、電話してもでない」
ともや「ええ〜」
ドアノブに手をかけて回すと、いとも簡単に開いた。
ともや「開いてんじゃん」
にち「なんだ、いや、不用心」
なんでにっち二日酔いじゃないの?というと、すごいから、と謎の返答ももらいながら、撮影部屋に進むと
千葉か俺らの作ってあげたソファーでしっかり布団を被って寝ていた。
にち「あーなるほどね。撮影部屋にいるから、遅刻じゃないと」
ともや「千葉〜おきな〜」
千葉「〜〜〜んーー。ん?なんで…?」
にち「なんではこっちだよ。ベットになんで寝てないの?笑」
千葉「いやさぁ、昨日Aちゃ、あ!元カレ!」
ビシ!と俺を指差しながらそう言ってくる。
ともや「……」
にち「え?なに?Aここにいたの??」
千葉「よく覚えないんだけどさぁ、たぶんギター返したんだと思う」
絶妙に答えになってないその発言にモヤモヤする。
ギターを返して、それから?
千葉「Aちゃんの元カレだったから、みんな知り合いだったんだね」
なんてことないように、現実を突きつけられる。
いや、そうだよ、そうだよな
A俺の元カノで、俺はAの元カレで。
にち「布団かけてくれるなんてAっぽいわ」
千葉「優しいね」
俺の知らないところで、知らないAが誰かと話して…
当たり前のことなのに、
もう一度近づいてしまったら、その距離はどんどん加速して近づきたくなって、
触れたくて
好きで。
すんません。
そう言って入ってくる小柳さんの声で我に帰る。
A、今、なにしてんの?
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なぁ(プロフ) - 沙季さん» 沙季さんありがとうございます!ちょっとずつしか更新出来てないのですが、頑張ります!! (2019年7月11日 16時) (レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
沙季(プロフ) - いつも更新楽しみにしています!頑張って下さい! (2019年7月11日 2時) (レス) id: 7998ec173a (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - わたり。さん» わたり。さんありがとうございます!楽しみにしてくださってるなんて…!!頑張ります!コメント頂けて嬉しいです! (2019年7月6日 19時) (レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
わたり。(プロフ) - 突然のコメント失礼します(笑) この作品とても楽しみにしてます!頑張ってください!! (2019年7月6日 19時) (レス) id: a563c15956 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - なかむらさん» なかむらさんありがとうございます!長編の予感しかしませんが、すごく書きたい作品なので更新頑張ります! (2019年7月5日 0時) (レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なぁ | 作成日時:2019年5月15日 2時