47 ページ47
エレンの夢を見てから1週間。
エレンに背中を押された私はオビさんに想いを告げる決意をしたが、ゼン達が何やら忙しそうにしていたためオビさんも必然的に忙しそうだった。
そのため中々オビさんに会う機会がなかった。
想いを告げるにも…いきなり好きと言われても絶対困らせるよなぁ…。
もし振られたらその後お互い気まずくなるし、周りにいるゼン達にも迷惑かかりそうだし…。
そもそもオビさんって自由に生きたいからって感じであんまり恋とかそういうのに興味なさそうだし。
…あー、もう考えてても仕方ない。
言うって決めたんだから、ダメだったらその時考えよう。
___その日、昼食の時間ちょうどオビさんを見付け声をかける。
『あ、オビさん。』
オ「おっ、A嬢。なんか久しぶりだね。どうしたの?」
『あ、あのさ話があるんだけど今日夜とか時間あるかな?』
オ「話?あー、特にないから大丈夫だよ。それに…俺も話したい事あったし、ちょうどよかった。」
(オビさんも私に話したい事があったって…なんだろう?)
『じゃあ夕飯後にオビさんの部屋行ってもいい?』
オ「いいよいいよ、俺がA嬢迎えに行くから。部屋で待ってて?そしたら庭園かどっかで話そうよ。」
『うん、わかった。じゃあ、またあとでね。』
オ「うん、あとでね。」
私はオビさんと約束をし、午後の仕事に戻った。
___そして夜。
夕飯も食べたし、オビさんもそろそろ来る頃かな?
なんか時間が迫ってくるにつれ緊張してきた…。
コンコンコンっ
すると窓からオビさんが現れた。が、なぜか彼は急いでいるようだった。
オ「ごめんね、A嬢。俺すぐ戻らないといけないんだ。明日行くはずだったラクスドに急遽今から主達た向かわないといけなくなって…帰って来るの1週間先くらいなんだけど…話、帰ってきてからでもいいかい?」
オビさんは困ったように笑いながら言った。
仕事だから仕方ない…。
『…そっか、それなら仕方ないよ。今から行くのも大変だね。私は大丈夫だよ。わざわざオビさん言いに来てくれてありがとう。道中気を付けてね!』
オ「うん、ありがとう。」
オビさんは「じゃあ、行くね。」と言ってゼン達の所に戻って行った。
告げるのがまた先延ばしになってしまったけど、仕方ない。
オビさんが帰ってきてから改めて言おう。
115人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ソラ | 作成日時:2020年3月30日 16時