あなたが好き【赤髪の白雪姫】 (ページ30)

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ご飯を食べている時もなんだかモヤモヤしたままであまり食が進まなかった。

オ「あれ、A嬢？あんま食べてないけど具合でも悪いのかい？」

『えっ…あ、お昼ご飯食べ過ぎたからかな？あんまりお腹空いてなくて…具合いが悪いとかじゃないから大丈夫だよ。』

オ「…そうかい？ならいいけど。」

ゼ「ミツヒデ、おまえは酒飲まないのか？」

ミ「あぁ、今は飲む気分じゃないからな。」

白「木々さん、これ食べやすくて美味しいですね。」

木「ほんとだね、こっちのも美味しいよ。」

夕飯を食べ終わり、なんだかんだ言っていたゼンだったが、お会計はオビの賞金からではなくゼンが支払っていた。

そしてお酒を飲んだオビさんは馬には乗れないためオビさんは馬車に乗るのだが、オビさんはゼンに馬車の上ではなくちゃんと座るように言われていた。

オビさんが馬車…正直今あまりオビさんといたくないなと、何かされた訳でもないのに失礼な事を思ってしまった。すると…

ミ「ゼン！帰りは俺がAを馬に乗せて帰るな。いいか？A？」

『え？うん…！ありがとう。』

ゼ「そうか？わかった。気をつけるんだぞ。」

オ「……。」

ミツ兄に言われて馬に乗せてもらう事になった。

そしてオビさんがそれを見ているのには私は気付かなかった。

『ミツ兄に乗せてもらえると思わなかったよ。乗せてもらうのって初めてかな？』

ミ「あぁ、そうだな。乗せる機会もそうそうないしなぁ。あと俺がというより、木々に頼まれたんだがな。」

『え？木々姉が？』

ミ「あぁ。夕飯食べる前に木々に一応酒飲まないでくれって言われてな。もしかしたら帰りにAを馬に乗せた方がいいかもしれないと思ったみたいだぞ。実際その通りになったわけだがな。」

『そっか、…あとで木々姉にお礼言わないとね。』

ミ「そうしてやってくれ。…聞いてもいいか？夕飯食べる前からなんか様子がおかしいよな？」

『…うん。大した事じゃないんだけど、…オビさんが武術大会でもらった賞品を白雪にあげてたでしょ？なんかそれを見たらなんかモヤモヤして…。』

ミ「…！？A、…それってつまりオビの行動で白雪に嫉妬したって事か？」

『…嫉妬…やっぱそうなのかな？』

ミ「…オビの事、好きなのか？」