【d!】ペットの人間ちゃん

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人外の世界でも有数な巨大ショッピングモール。



「服屋荒らし」と言って服を買い占めた事もある方がいる、という噂をつい先ほど耳にした。





os「んーっこの服もよく似合ってるわ！じゃあこれ次」





それがこの方、オスマンさん。




どうやら以前に何故か女性物の服を売っている店を空っぽにしてしまったらしい強者。



沢山の試着をされる中で店員さんが目を付けてあれらこれやと注ぎ込まれる服に少々嫌気がさしている。


しかし、厄介なのはもう一人。






kn「…ちゃうな」





何故か付いてきていたコネシマさん。



護衛としてロボロさんが来るらしいと聞いて待っていた所ロボロさんとペアで来てそのままここへ。



彼は褒めてくれるオスマンさんとは違い、全否定をしてくるメンタルの強さ。





ヤケクソ気味の私は試着室で渡された服を着替えながらも来れなかったゾムさんとの約束事を思い出していた。




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zm「えぇな〜…僕もAの服選びたかったわ…」



『…次の機会に』





玄関先で私が行くことに駄々をこねるゾムさんはトントンさんに首根っこを掴まれている。


そろそろトントンさんが拳を振り落としそうなので離すように言うと頬を膨らませた。





zm「…じゃあ３つ約束守ってくれたらええで」



『なんでしょう』



zm「１つ、生きて帰ってくる事。
２つ、なんかお土産買ってくる事。
３つ、…外にいる時はぜっったいに1人にならん事！

一個でも破ったらお仕置きやで！」



『了解です』





渋々私を離すゾムさんの姿は子供のように見える。



お仕置き。彼の性格上本当にしてくるだろうし、ろくな事じゃないだろう。


しっかりと心に留めておく必要がありそうだ。







館に背を向けた私は気付きもしない。誰かもわからない。



1人の人外がニンマリと口を三日月の形に歪ませていた事など。

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