逆行した2人と刀剣達は異世界に召喚された３ (ページ44)

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大空498 ページ44

Noside

「ええ、花だけでなく、虫たちにも気を遣いますな。突然出てきたときは焦りますよ。何とか踏まないように避けますがね」

カムのその言葉にハジメとスクアーロの表情が抜け落ちる。
幽鬼のようにゆら～りゆら～りと揺れ始める2人に、何か悪いことを言ったかとハウリア族たちがオロオロと顔を見合わせた。

「だいたい、何のために訓練していると思うんだ？」

「そ、それは……」

「何なんだ？」

カエデの問いにカムはハッキリと言った。

「私たちが生き延びるためです！」

「そうだな。付け加えるなら、もう帝国兵の連中に捕まった奴らや殺された奴らを2度と出さないためでもあるよな？」

「うっ……はい……」

スクアーロの補足にカムたちは顔を曇らせた。
しかし、実際に彼らのようなものを出したくないという思いがあるため、しっかりと頷いた。

「なのに、お前らの家族ファミリーは虫や花や魔物と同価値なのか？天秤にかけたら、水平になるのか？それってつまり、虫とかのために家族ファミリーを切り捨てることもできるってことか？」

「「「「「「「なっ！？」」」」」」」

楓のあまりにも意地悪で非道な質問にハウリア族は言葉を失った。
しかし、すぐに顔をしかめて、カムは叫んだ

「そんなことはありません！私たちは何より家族が大切です！」