虹空039 ページ50
[Noside]
「ねぇ、これで大きな声で話す理由が分かったでしょ?」
園子はフフンと笑うと、側にいたハルと京子は意味が分からず聞き直す。
「ハヒッ? どういう事なのですか、園子さん?」
「つまり、この場でカエデ様と自分の娘を婚約をさせて皆に公表したいのよ」
「な、何でそんなことをする必要があるのですか!?」
まさかの回答にハルは顔を赤くさせる。
「この船に乗っているのは私達以外はボンゴレと仕事で繋がっている人達ばかりよ。まぁ、影で競い合っているのよ」
「ハルには会社の事とかはまだよくわからないので、結局どういうことなのですか?」
「簡単に言えば、ヨミさんが言ってた通りカエデ様の所から経済的支援を多くされたいから、娘とカエデ様を政略結婚させたいのよ」
「結婚!?」
結婚の言葉にハルだけではなく子供達も蘭も反応する。
「ハヒッ!? 本人の意思はいいのですか!??」
「結婚ってお互い好きになったから、するんでしょ!?」
結婚話に敏感な女子であるハルと歩美は声を荒げる。
そんな周りに園子は軽くあしらう。
「別に珍しくもないわよ。それにあのソフィアって子は満更でもなさそうだしね」
「………カエデさんのタラシ(ボソッ」
言われて見れば、ソフィアは頬を赤くしディーノをうっとりとした目で見ている。
むしろ、結婚したいと目が訴えていた。
その光景を目撃してしまうと、もう何も言えなくなるハル達だった。
「それにどうせ今回もカエデ様に軽く交わされるわ」
「どうしてわかるのですか?」
確信を持っている園子にミカが理由を聞く。
「ああ、カエデ様は此の手の話は全部流しているからよ。それにあのソフィアって子はまだ中学生だもの。流石に無理があるわ」
「あれ? 園子姉ちゃん、ベルニーニ社長達のこと知ってるの?」
「財閥の娘として産まれたからには、失礼にならない様、海外の会社でも詳しくないといけないからね、喋った事ないけど知っているわよ」
普段の言動で忘れてしまうが、園子は財閥の令嬢である。
園子も令嬢としての自覚はある為、行事で失言をしないように訪れた人達の経歴や世界の会社経営には詳しいのである。
「ねぇ、園子姉ちゃん。聞いてもいい?」
「何よガキンチョ?」
「ツナお兄さんが何処の会社の身内かわかる?」
園子が会社に詳しいのなら綱吉が何処の時期社長の会社なのわかるかも知れないと軽い気持ちで聞いた。
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