虹空035 ページ42
[Noside]
「気絶するくらいのトラウマってどんなんなんだよ?」
「それくらいお姉さんが作る料理は酷いということでしょうか?」
「あんなに綺麗な人なのにね」
歩美たちの会話は獄寺にも聞こえているだろうが、獄寺はスルーし綱吉の方へと向かった。
フラフラとした足取りでなんとか綱吉の所に着た獄寺は頭を少し下げた。
「遅くなって、申し訳ありません。じゅ…沢田さん」
「き、気にしなくていいよ獄寺君! それよりも大丈夫なの?」
既に倒れる寸前の獄寺に綱吉は心配する。
「大丈夫です…目を覚ます度に姉貴の顔を見てしまい…気絶しましたが、何とかパーティーには間に合う事ができました…」
「やっぱり何度か気絶したんだね!」
予想を裏切らない獄寺に綱吉は思わず叫んでしまう。
「本当に無理しないでね!? 何かあったら直ぐに言ってね? 獄寺君、クローム」
「はい、沢田さん…」
「はい…ボッ…綱吉君」
顔面蒼白になりながらも綱吉を安心させる為に笑顔を見せる。
しかし、無理して笑顔を作ることで逆に綱吉の心配は増すのだった。
「ねぇ、ツナのお兄さん。あの雲雀さんと骸さんの姿がないけど、どうしたの?」
時期社長補佐の内、雲雀と骸の姿がない事に気がついたコナンは綱吉に聞いた。
「雲雀さんと骸? 多分パーティーが始まる前には来ると思うけど、二人がどうしたの?」
「ううん。ただ会った時にキッドを凄く怒ってたから、気になって…」
「あ、うん…まぁね」
「?」
乾いた笑みで言う綱吉にコナンは首を傾げる。
綱吉は今後起こるであろう展開を考えるだけで疲弊していく。
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