虹空399 ページ4
［Noside］
「すごい…魔力が…集まってくる!!」
「これは…動けぬ…」
「私達の魔力も使って」
「行けぇーーーっ」
「これが俺達の全魔力」
「大陸中の魔導士の魔力…!!」
「妖精の球!!!!」
大陸中から集まった魔力で再び構成された妖精の球。それは先ほどより強固となっていた。
「アﾞアﾞアﾞアﾞアﾞアﾞ」
「破壊破壊破壊、全てを破壊スル」
肉体のアクノロギアが雄叫びをあげる中、時の狭間にいる精神のアクノロギアは暴走をしていた。
「あいつ…」
「暴走している」
「もっと血をよコセ、もっとドラゴンの血を我に浴びセヨ!!!!」
「終われねぇんだよな、自分じゃ」
「ヴァアﾞアﾞアﾞ」
アクノロギアは攻撃しようとしたが体が動けなくなっていることに気付いた。
それは外で肉体のアクノロギアが妖精の球で動けなくなっていたからだ。
「体が…動かぬ…」
「オオオオオ」
「ナツ」
「俺達の全部を」
「ぶつけてくれ」
「アンタしかいねぇ」
「頼むぜ」
「ナツさん!!!」
「任せておけ!!!!」
ナツの右手の炎は全員の思いを乗せて変化する。
アクノロギアは咄嗟に左腕を出そうとするがその腕はタルタロスの時にイグニールに食い破られていた。
そして、ナツの強力な一撃がアクノロギアに当たり彼は殴り飛ばされた。
「(足りぬ…血が…破壊が…涙が足りぬ…我は…全てを破壊し全てを…手に…我は…全てを手に…)」
「全部は手に入らねぇ、だから手に入れたものを大切にするんだ。欲張るな、俺は仲間がいれば他に何もいらねえよ」
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