大空407 ページ21
ＮＯside
「じゃあ、聞いてもいいか？」
「なに？」
「何で、重傷のお前達はあの部屋にいたんだ？
あの本丸の状況だと、全員負傷してるし…
重傷してる者だって多分他にもいるだろう？」
その時、ブラック本丸の加州が口を開いた。
「俺達、あの本丸だと古参なんだよね〜。
初期刀が俺で、前の主が初めて鍛刀したのが小夜ね」
「その後、俺と骨喰、明石、太郎太刀が顕現された。
最初の頃の第一部隊はこの6人でやっていたんだ」
「でも…主…前の主は、僕達を酷使するようになった。
練度が高かったからだろうけどね」
「新入りが来ても、出陣させることない。
負傷しても、一方的に俺達は使われた」
「…そして、前の主は、俺達の手入れを急にしなくなった。『資材が勿体無い』からと言ってな。
それと同時に、手入れ部屋も封鎖した」
「前の主は、鍛刀で目当ての刀剣が出るまで、重傷の私達を手入れをしませんでした。
資材調達で、出陣した者達は、私達のように使われ、傷ついていった…」
「俺達は、前の主から強制的にあの部屋に入れられたようなもんかな。
俺達は、さっきみたいに重傷で、身動き取るのも一苦労だった。
『"使えない奴"に個室は勿体無い』とかも言われてさ。
そこからはもう退屈〜。
怪我は痛いし、動きにくいし。
まぁ、安定とかが世話してくれてたけど…」
6振で言葉を繋げるも、そこで話が切れた。
「そうか、加州…本丸に戻れ。」
「ええ！主と居たいんだけどー。」
「お前が2人いるとややこしいんだ！」
「わかったよ。帰ってきたらいっぱい愛してよー。」
「わかった」
カエデの本丸の加州清光は帰って行った時に蛍丸がやって来た。
「カエデいた！それに国行も！」
「どうした？」
「主がご飯だって！」
「わかった」
カエデが立ち上がると三日月と和泉守、それに6振りも立ち上がり大広間に向かった。
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